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可夢偉 日本GP参戦への裏側

14393188089_1b5be765ba_k 先日、小林可夢偉が日本GPの参戦に向けて、ザウバーと交渉中であることをお伝えした。 ただ現在、ケータハムをドライブする可夢偉が、どうしてザウバーから日本GPに出走するために交渉しているか不思議に思われる方も多いと思う。そこにはF1界独特の複雑な事情がある。 まず可夢偉は現在、ケータハムとの契約を有している。だから通常であれば違約金を支払わなければ、他のチームへ移籍することは難しい。だがケータハムはベルギーGPで可夢偉を乗せなかった。これが契約違反にあたり、可夢偉は本人が望めば他チームへの移籍が可能になったという情報がある。もしこれが事実ならば、彼のマネージメントが他のチームと交渉することは何ら問題がない。 チームはイタリアGPで新人のメルヒの起用を画策したが、スーパーライセンスの取得ができずに断念。その代わりに可夢偉ではなくロッテラーに再度、F1出走の打診をした。当初は乗る気のあったロッテラーだが、チームがFP1でメルヒを起用することを決めると、練習走行不足を懸念したロッテラーはこのオファーを断った。そこでチームはやむなく可夢偉の起用を決めたわけである。 こうして見るとケータハムは可夢偉をチームの一員であると言ってはいるが、可夢偉を単なるバックアップのドライバーとしてしか見ていないことは明白である。チームの第1のオプションはお金を持ち込めるドライバーである。 この状況を見ると可夢偉が今年残されたレースに参加するためには、他のオプションを考えなければならない。それがザウバーとの交渉となった。 ザウバーは現在、スーティルとグチエレスと契約している。両者ともチームにスポンサーマネーを持ち込んではいるが、その金額的にはグチエレスが多い。しかもスーティルのスポンサーからの支払いが遅れている。チームは今年、スーティルのパフォーマンスに満足していない。その為、現在、ゼロポイントでコンストラクターズランキング10位であるザウバーはマルシアを逆転して9位になるために、他のドライバーの起用を検討している。 元々、ザウバーは可夢偉を手放したくはなかったが、資金的に苦しいこともあり、資金の持ち込めるドライバーを起用した。だが資金的な問題がなくなれば可夢偉を起用することに何の問題もない。 もし可夢偉がザウバーでポイントを獲得し、コンストラクターズランキング9位なれれば、分配金の増額により他のドライバーが持ち込む金額より多くを望める。そうなれば資金的な問題はなくなる。 ただ現在のドライバーとの契約を解除するとなると、簡単ではない。スポンサー関係の契約なども見直す必要があり、様々な問題をクリアしていかないといけない。そうすると短期間でまとめるのは難しくなる。 現状では、可夢偉が日本GP出走できるかどうか、どのチームから参加するかも含めて、まったくわからない状況である。

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