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ケータハムチームも倒産 可夢偉はどうなる?

15123944008_21fe92855e_k F1マシンの設計・開発を担当していたケータハムスポーツが倒産したことにより、レースに参戦していたケータハムチームがアメリカGPとブラジルGPに参戦できなくなったとお伝えしたが、そのレースチームであるケータハムチームも倒産した。 これにより差し押さえられているマシンが解放されても、ケータハムはレースに参加することができなくなった。 だがケータハムスポーツとケータハムチームは同じ管財人の支配下に入ったので、再建するには好都合となった。このような場合、倒産した会社を誰かが買収して建て直すのが通常である。例えば50億円の負債を抱えて倒産した場合、50億円で買収することは稀で例えば10億円で買収し、それをお金を貸している債権者で山分けすることが通常である。金額等の状況は全て交渉次第と言うことになる。 もしマシンを設計・開発を担っているケータハムスポーツとレースチームを運営している会社が別々の管財人が担当すると、買収条件の交渉を別々にしなければいけないので、交渉は長期化する。だが少なくとも同じ管財人と交渉すればいいので、交渉は比較的楽である。今の管財人と買収条件で合意できれば、マシンを開発する会社とF1への参加権利を持つチームを同時に持つことができるからである。 つまり可夢偉が最終戦に参加できるかどうかは、この交渉次第である。もし買収する投資家が現れなかったり、交渉がまとまらなければ、会社は精算手続きに入り、チームは解散してしまうことになる。 率直に言って今の経済状況の中でF1チームを買収しようという、物好きな人が現れるとは考えない方がいい。現在の経済状況でスポンサーを見つけるのは困難であるし、頼みの綱の分配金も限られている。純粋な投資対象としては魅力が全くない。それは投資会社が買収したロータスを見ればよくわかる。 バーニー・エクレストンはケータハムに対してアメリカGPとブラジルGPの欠場を認めたが、新しい投資家とたった3週間で交渉し、同意を得て最終戦に参加できると考えるのはあまりにも楽観的である。つまりチームはこのまま消滅する可能性が高い。 またケータハムと同じくアメリカGPへの欠場が確定的だったマルシアも破産申請した、これで2010年に新しく参戦した三つのチームは全てF1から撤退することになった。