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2014 Rd.17 アメリカGP観戦ガイド マシン・タイヤ・展望編

View-of-the-Circuit-of-the-Americas-s 【パワーユニット】 コース全体のエンジン全開率は高くはないが、長い直線での連続全開時間は長く、エンジンには厳しい。ストレートの距離も長く、PUのパワーに優れたメルセデス・ベンツエンジン搭載車は有利である。 ベッテルは6基目のPUを登場させると予想され、彼は予選を走らないと思われている。 このサーキットは比較的追い抜きが可能であるから、ここで新しい6基目のPUを登場させる。 エンジン全開率:58%(平均) 最高速度:315km/h(DRS ON)、305km/h(DRS OFF) パワーユニット負荷(1が最も軽く、5が最も厳しい) エンジン:4、MGU-K:4、MGU-H:4、バッテリー:4、燃料消費:3、エネルギー回収:3 【シャシー】 中高速と低速区間に加えて長いストレートがあるので、セッティングが難しい。ダウンフォースレベルは高い。セクター1、3のコーナー区間では、メルセデスが有利。ブレーキの摩耗レベルは平均レベルよりやや高い。ターン12でのブレーキングでは5.5Gの荷重がかかる。 ブレーキングエリア:10カ所(うち4カ所がヘビーブレーキングポイント) フューエルエフェクト(燃料10Kgあたり):0.38秒(やや高め) 【タイヤ】 ピレリはソフト(黄)とミディアム(白)を持ち込む。この組み合わせは今年6回目の登場である。過去にはタイヤの温まりに苦労し、予選で5周したタイヤでベストタイムを記録したドライバーもいた。 過去2回はピレリがミディアムとハードという保守的なタイヤを持ち込んだが、今年は1ランク柔らかいタイヤを持ち込んだが、今年のタイヤは昨年より固いコンパウンドを使っているので、問題はないと思われる。 【ピット戦略】 過去2回はハードとミディアムを持ち込み1ストップだったが、今年はソフトとミディアムを持ち込む。だがソフトとミディアムの二種類は昨年より固いコンパウンドを使用するので、1ストップも可能かもしれない。 ただ気温が高くなり、熱だれが発生すると2ストップもある。 この二種類のタイヤはタイム差が多きことが予想されるので、上位陣はソフトタイヤでできるだけ引っ張り、最後にミディアムに履き替える作戦が予想される。 予想されるベストのタイヤ選択はソフトで20周走り、残りをミディアムで走りきる。2ストップだとソフトで15周、ソフトで37周目まで走り、残りをミディアムとなる。 ただ予選11位以下でタイヤ選択が自由な場合、ミディアムでスタートしソフトに履き替える作戦もある。 タイヤの交換要因はフロント内側のショルダーの消耗になる。ミディアムが25周、ハードが28周から30周程度走ることが予想される。ピットレーンの長さは平均的なので、2ストップも可能である。 ロスタイムは19秒+静止時間(約21秒から22秒)。 【レース展望】 鈴鹿に似たコース特性を持つサーキットなので、メルセデスが絶対的に優位。そこに最近、進化の著しいマクラーレン、ウィリアムズとレッドブルが3位を賭けて争う展開が予想される。 過去の優勝者はハミルトンとベッテル。過去のポールポジションは二回ともベッテルだったが、今年は苦しい。 【過去の優勝ドライバー】 2012 L.ハミルトン<マクラーレン> 2013 S.ベッテル<レッドブル>