続報!ホンダのターボレイアウト
以前、お伝えしたホンダのターボレイアウトだが、いろいろな情報を集めた結果、違っているようなので、最新情報も含めて修正させていただく。
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以前はホンダのターボレイアウトはエンジンの後ろにコンパクトなタービンとコンプレッサーの間に小型のMGU-Hを搭載しているとお伝えした。
だがホンダは昨年成功したメルセデスと似たレイアウトを選択しているようである。それはエンジンのVバンクの間にこの三つのユニットを搭載する方式である。これにより、タービンの熱がコンプレッサーに伝わらず、インタークーラーの容量を小さくすることができ、マシンのパッケージが改善することができる。
ただホンダは単純にメルセデスの真似をするだけではない。彼らは本当に三つのユニットをVバンクの中に納めてしまった。メルセデスはタービンだけはVバンクの外側(エンジンの後ろ側)に設置していると思われる。
当然、三つのユニットを全てVバンク内に設置するには小型化が必要となる。どうもホンダはその部分で信頼性の面でも、パワーの面でも苦労していると考えられる。MGU-Hを小型化すればマシンのパッケージ面には好影響だが、パワー面では苦しくなる。また小型化したMGU-Hで大きいMGU-Hと同じパワーを出そうとすれば、熱の面でも苦しくなり信頼性の確保が難しくなる。
だが今後、開発が制限されることを考えるとホンダが攻めた設計をしてきているのは理解できる。来年以降、ターボのレイアウトを変更するのは難しくなるが、その信頼性を改善するのはトークンを使わなくてもできるからである。
だがF1の場合、時間が勝負となる。どんなに優れたレイアウトでも、その信頼性の改善に時間がかかれば、改善される前にシーズンが終わってしまう。さらに数年もかかれば、レギュレーション自体が変わると言うこともある。
マクラーレンがホンダに支援の手を差し伸べようとしているのも、それが大きな理由の一つである。
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