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小林可夢偉 2014年のシート獲得は困難

■小林可夢偉のあけない夜明け 2014年ストーブリーグから見る移籍市場 ストーブリーグという言葉は死語になるつつある、今日この頃であるが、今年のドライバーマーケットはシーズン終了後になっても賑わいそうだ。そこで小林可夢偉の来年の状況はどうなっているのだろうか。 残念ながら彼が2014年もF1をドライブするのは非常に厳しい状況である。 まずもって大半のチームが資金的に苦しい状況にあることを認識しなければならない。 レッドブル、フェラーリ、メルセデス以外のチームは大なり小なり負債を抱えている。つまり借金漬けと言うことである。 ということは2人のうち1人(もしくは財政難のチームは2人とも)は資金を持ち込める(=スポンサーを持ち込める)ドライバーでないとチームを運営していけない。しかも悪いことに来年からエンジン規定が大きく変わり、エンジン費用が高額になる。これもチームの運営を圧迫する。 とはいえ2人ともペイドライバーにしても、コンストラクターズの順位が落ちれば少なくとも数億円、大きいと数十億円の減収になるのだから、1人は実力のあるドライバーを起用したいのが本音だろう。実力があり多少の資金が持ち込めればベストである。だからバリチェロがF1に復帰するなどと言うニュースが紙面を賑あわせることになる。 現在、競争力があり空いているシートはロータスだけである。そこにマッサやヒュルケンベルグが殺到しているのが状況である。またヒュルケンベルグはマクラーレンとの契約も噂されている。 ではそれ以外のチームはどうだろうか? 正直トロロッソを除く、それ以下のチームは来年、エントリーできるかどうかも怪しい状況である。よって上記の3チーム以外のチームのドライバー選定は、シーズン終了後になってもおかしくない。 彼らがドライバー契約を急いではいないとよく言うのは、ドライバーの実力とお金を天秤にかけて、熟慮する必要があるので、すぐには決められないという意味である。しかも可夢偉にとって悪いことに、この持参金の相場は昨年より大幅に上昇している。 基本的にF1村では個人と個人の関係が全てである。ルールや契約などは後でいかようにでも変えられるし、解釈次第でどうとでも運用できる。つまり可夢偉が来年どのマシンに乗るかは、彼のマネージャーが誰を知っているのかが非常に重要になる。今年可夢偉が曲がりなりにもフェラーリと関係をもったのは、マネージャーとフェラーリとの関係があるからである。だが残念ながら可夢偉をフェラーリのシートに押し込むほどの力はない。 他のチームとの関係を見ても、ザウバー以外は強い関係性を感じることはできない。それにこの時点で噂にも上らないようでは、契約するのは苦しい。 可夢偉に実力があるのは間違いないが、実力のあるドライバーが集まっているのがF1の世界である。だからマネージャーの力が非常に重要になるし、可夢偉がどの程度の資金を持ち込めるのかが重要になってくる。残念ながらそれが現実である。 現時点では2014年の可夢偉のF1復帰はかなり難しい。 そして二年のブランクがあると、F1への復帰は現実的なオプションからは外れる。二年以上のブランクがあり復帰したドライバーはチャンピオン経験者か大金持ちに限られる。そして可夢偉はそのどちらでもない。来年こそは日本人ドライバーがF1を走るのを見てみたいのだが。 だが先日のコラムにも書かせていただいたが、ドライバーの移籍はタイミングが非常に重要である。だから突然、可夢偉が契約しても驚きはしないのだが、それも移籍マーケットの中に入っていての話である。そして可夢偉の姿は市場ではあまり見る事ができないようである。 関連記事:マネーが全て 2013年 F1移籍事情 関連記事:2014年のシート争い 可夢偉の名前は?   関連記事:現代ドライバー移籍事情 なぜ可夢偉は3位になってもシートがないのか? 関連記事:2012シーズン総集編 part2 可夢偉とペレスの明暗とピレリの謎 関連記事:F1 今そこにある危機と可夢偉の未来  

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