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テストからわかった五つのこと 3 ホンダは大きな一歩を踏み出したのか

lr_X0W9841-barcelona_test ホンダはテストにおいて、おおむね順調に周回数を重ねることができた。バトンはデプロイメントの改善を喜ぶコメントを出していた。 ではホンダはトップを狙えるほど、大きな進化を達成したのであろうか。それとも着実な進歩をしただけなのだろうか。 昨年の今頃のことを考えると、今年のテストでのマクラーレン・ホンダの結果には満足であろう。だがそれは昨年が酷すぎただけで、今年競争力があるかどうかとは、また別問題である。昨年の開幕前、彼らはまともな走行すらできずに、頭を抱えてメルボルンに向かい惨敗した。 もちろん今年も1回目のテストでは細かいトラブルも出た。だが対策パーツを持ち込んだ2回目に、それを解決した。 マクラーレンも新しいパーツの全てがテストできたわけではない。それでも前向きな気持ちでメルボルンに迎えるのはいい傾向である。 だが一番問題なのは、彼らが今どのポジションにいるのかである。そして残念ながらメルセデスやフェラーリといったトップランナーに並ぶのは難しそうである。 さらにいうとその次にいると思われるウィリアムズやレッドブルと戦うのも厳しい。 現時点でのマクラーレン・ホンダの立ち位置は、中団グループというところであろう。これなら毎回Q2に進出し、時々はQ3へいき、常に入賞を狙えるレベルにはある。だが優勝を争ったり、常に表彰台を狙うのは、現時点では難しい。 PUは改善されたが、未だにメルセデスに対してはパワーが劣っているとみられる。 そう考えると昨年のように、まったくレースができないということないが、競争力を完全に取り戻したとも言えない。 マクラーレン・ホンダの復活には、もう少し時間が必要である。