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キミの欠場は給与未払いが関係

キミ・ライコネンがシーズン残り2レース、アメリカとブラジルを欠場とする。理由は背中の手術を実施する為である。だがシーズン終盤のコンストラクターズ2位争いしているこの時期に、レースを欠場してまでも背中の手術をする必要があるのだろうか。 確かにキミは背中の痛みを抱えていた。これはデビューした年のザウバーでクラッシュした時の古傷である。だが彼はこれをシーズン終了後、手術するといっていた。これまではレースするのに問題ないと発言していたし、アブダビGPでも背中の痛みを強調することはなかった。だからこれは間違いなく給与未払い問題が関係している。もちろんキミが背中に痛みを抱えていることは嘘ではない。だがシーズン終了を待たずに手術するのは未払い問題が大きな理由の一つであるのは間違いない。 そもそも、これまでもこのブログ上で何度も何度も書いてきたが、ロータスを交渉をしているクォンタムファンドは実態が不透明である。これまでも何度も交渉しているといわれているが、何一つ実現していない。更にその投資会社の代表は先週、アブダビGPでは契約締結前にも関わらず、契約が実現目前であると発言していた。この種類の交渉において、契約がされる前に発表するということは、軽率な行為であり、発表することによりロータスにプレッシャーを掛ける狙いがあったのだと思われる。つまりプレッシャーを受けるほど、ロータスは資金に困っているということであり、ここまで何の発表もないということは、ロータスはクォンタムファンドから送られてきた契約書に同意していないということである。それが細かい部分の問題であれば、解決は可能であるが、そうでなければ交渉は破綻する。そして現時点での状況を考えると、契約は実現しない可能性が高い。 関連記事:ロータスと投資会社の契約は近い? 関連記事:ロータス 投資会社との契約締結か? 関連記事:ライコネン 最後の2レース欠場か? 関連記事:ロータスが投資会社と契約間近か? キミがレースを欠場するもう一つの理由は来年フェラーリに移籍するに当たり、体調を完全に整えるために、早めに手術をして備えようという思いもある。手術からは復帰まで4週間かかるといわれているが、早く手術する方が回復時期は当然早くなる。 ロータスは交代のドライバーを数日中決める必要があるが、恐らくリザーブドライバーのダビド・バルセッキを起用すると見られる。というのも数日間の間に契約をまとめて、シートフィッティングをする時間的余裕がないからである。しかしコンストラクターズ2位争いをするロータスは新人ドライバーに全てを委ねるのはリスクがあるので、最終戦は他のドライバーに代わる可能性がある。ちなみに昨年、グロージャンが1レースの出場停止になった際にチームはリザーブドライバーのダンブロジオを起用した。彼の出場したイタリアGPでの成績は予選16位で決勝は13位であった。この時、ライコネンは予選8位、決勝5位だった。2人の成績を比較すると、とても満足のいく成績とは言えない。 またこれは今年のドライバーマーケットに大きな影響を及ぼす。この結果、ロータスはマルドナドと契約し、マッサはウィリアムズと契約するだろう。かわいそうなヒュルケンベルグは、フェラーリと同様、最後の最後にはしごを外された。ザウバーは資金難が続き、戻るのは困難であるし、フォースインディアも資金難は同様である。さてヒュルケンベルグはどこへ行くのであろうか。

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