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自己中心になれないロズベルグ

M28626-monacoGP2016 最近、ロズベルグに関するコラムを書いた。そこでロズベルグがスペインGPで見せた、ハミルトンに対する断固とした姿勢は結果はともかく、彼の強い意志の表れだった。 関連記事:ロズベルグは悪役になりきれるのか だがたった1レースで元のナイスガイなロズベルグに戻ってしまった。ロズベルグはスタートからペースが上がらなかった。タイヤの温度が上がらずにペースが全く上がらなかったからである。後ろからハミルトンが迫ってきて抑えていたのだが、チームからの指示でハミルトンを先に行かせてしまった。 チャンピオン争うをするならライバルにはたったの1ポイントでもやってはいけない。なぜならば、最終的にチャンピオン争いは1ポイント差で決まることもあるから。 あそこは自分はルイスと順位争いしているから、先に行かせられないと主張すべきだった。そうすればハミルトンが勝つことはなかった。その結果ハミルトンは7ポイント失い、2人の差は31ポイント差となった。 これは24ポイント差とは全く違う状況である。もしハミルトンを先に行かせなければ、チームの雰囲気は悪くなるし、非難もされるのは間違いない。 だがそれくらいしないとワールドチャンピオンにはなれないし、三回のワールドチャンピオンに勝つのは難しい。そしてそれこそがチャンピオンになれていない彼に求められるものである。 今後、ロズベルグがどこまで自己中心的なれるかが、彼の運命を決める。