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裏目に出た攻めたレッドブル

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最初の赤旗中断あけの再スタート直後にフェルスタッペンがアウトからロズベルグに仕掛けオーバーテイクを見せた。
これでロズベルグは3位である。ロズベルグが3位でもハミルトンがフェルスタッペンに抜かれて2位になればロズベルグにはいうことがない。ハミルトンが優勝で、ロズベルグ2位ならば2人の差は7ポイント縮まるが、2位と3位ならば、たったの3ポイントしか差を詰められない。それはロズベルグの望むところであった。
だが雨のレースを得意とするハミルトンはここでペースを上げてフェルスタッペンを引き離す。結局フェルスタッペンが最終コーナー立ち上がりでハーフスピンしてタイムロスして勝負があった。
この時点で雨は激しくなるという予報だった。だが勝利を目指すレッドブルはまず後ろを走るリカルドにインターミディエイトタイヤに交換。速いタイムを記録すると、すぐにフェルスタッペンもタイヤ交換する。だがこの判断が間違っていた。
タイヤ交換した後にセーフティカーが出たのも不運だった。この間に雨が強く降り始め再度ウェットタイヤに交換することになった。この判断ミスがレース終盤のフェルスタッペンの大逆転劇を生み出したのだが、この判断ミスがフェルスタッペンから2位の座を奪ってしまった。
雨のレースで先の状況がわからない時は引っ張るだけ引っ張ってタイヤ交換するのがセオリーである。しかも今年のピレリのウェットタイヤは路面が乾いてきてもいいタイムで長い距離走ることができる特徴がある。この特徴を活かしてモナコでハミルトンが逆転優勝に結びつけたことは記憶に新しい。
だからレッドブルは後ろを走るリカルドはインターミディエイトに交換しても良かったが、ロズベルグの前を走るフェルスタッペンはステイアウトさせても良かった。なぜならドライバーチャンピオンを争うメルセデスはこの2人の作戦を分けることができないからである。
もしロズベルグだけタイヤ交換して逆転優勝したらハミルトンは黙っていないし、タイヤ交換してロズベルグが下位に沈んだらロズベルグは納得がいかない。
そうすればレッドブルは2位をキープしつつ、メルセデスにプレッシャーをかけることができた。ちなみにレース終盤にリカルドのペースを上がらなかったのはギヤボックスのトラブルが原因であり、それがなければロズベルグには脅威になっていたかもしれない。
それでもロズベルグはこの難しいコンディションの中で2位の座を手に入れた。この時期はレース内容は関係なく結果が全てである。これで最終戦にハミルトンが勝ってもロズベルグは3位でチャンピオンになれる。もしブラジルでロズベルグが3位ならば、ロズベルグは2位にならなければ自力でチャンピオンになれない。
このひとつのポジションの違いはとてつもなく大きい。今のマシンの戦闘力を考えるとドライならば(そして確実にアブダビはドライレースになる)、よほどの大きなミスがなければロズベルグが4位以下になることは考えにくい。レッドブルが好調とはいえ2台両方がロズベルグの前でフィニッシュするのは至難の技である。しかもフェラーリの調子は上がらない。
ということでロズベルグ絶対有利で、最終戦にのぞむわけだが、歴史は有利なドライバーがチャンピオンになるとは限らないことを証明している。2010年最終戦のアブダビに絶対有利な状況でのぞんだアロンソは負け、1番不利な状況だったベッテルが大逆転で初の王者に輝いた。
だがロズベルグにはとても強い味方がいる。それは作戦担当のエンジニアである。今年のメルセデスはタイヤ交換の時期を間違えることがほとんどない。それで拾ったレースもある。モナコGPはその典型である。
速いマシンと的確な作戦があれば、ロズベルグが3位になるのは難しくはない。ただアブダビの第三セクターはエスケープゾーンが狭くミスした場合、即リタイヤの可能性もある。
そう考えるロズベルグにとって最終戦は決して楽なレースにはならない。シーズン最後の大一番がもうすぐ始まる。
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