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トロ・ロッソ ホンダ誕生目前!!

いよいよ来年のホンダの動向が決定しそうである。マクラーレンとの契約解消が噂されてきたホンダだが、それが実現しそうである。ではホンダはF1から撤退するのか?
 
幸いなことにそうはならない。こちらも噂通りトロ・ロッソとホンダが組むことになる。
 
しかもホンダはトロ・ロッソの株式の40%を取得する。これは日本人ドライバーをトロ・ロッソに乗せるためである。もちろんトロ・ロッソのオーナーであるレッドブルのトップマテシッツにとっても悪い話ではない。彼は以前からトロ・ロッソを手放したがっていた。
 
この株式取得によりホンダは念願の日本人ドライバーを送りこめる。もっともその可能性が一番高かった松下選手のスーパーライセンス取得は絶望的になっているので、日本人F1ドライバーが見られるのは早くても2019年になりそうである。
 
しかもこの取引にはホンダが100%の株式を取得できるオプション付きである。すなわち再びホンダF1誕生の可能性もある。
 
トロ・ロッソがホンダのPUを搭載する場合、問題はギアボックスであるが、これはマクラーレンが有償でトロ・ロッソへギアボックスを供給することで解決する。
 
気になる違約金はマクラーレンがホンダに支払う形になりそうである。つまりマクラーレンがホンダとの契約を解消する。マクラーレンがホンダ手を切りたがっているのは周知の事実だが、ホンダはマクラーレン側から罵詈雑言を浴びせられても、契約を解消する意志はない。この違約金問題で契約解消の話は進展がなかった。しかしマクラーレンの大株主であるバーレーンの投資会社とマンスール・オジェが違約金の支払いにゴーサインを出した模様である。
 
これで来年アロンソはマクラーレンに残留が決定的と見られるが、ホンダからの資金援助がなくなるとマクラーレンはアロンソに対して巨額の年俸を払えるのかという問題が出てくる。なのでアロンソの契約はシーズン終盤までもつれるかもしれない。しかしホンダからルノーにスイッチしたのにアロンソに移籍されたら、マクラーレンとしては意味がないので、こちらはある程度裏で話がまとまっているのかもしれない。
 
またこれによりトロ・ロッソからマクラーレンへPU供給先を変えるルノーにも動きがあった。ルノーはこの取り引きの条件としてカルロス・サインツJRを欲しがった。そしてトロ・ロッソはその取引に応じるようである。つまりカルロス・サインツJRがトロ・ロッソからルノー移籍する。それも条件が整えばシーズン中の移籍の可能性もある。
 
これが今回の取引の一部始終である。ただここまで複雑な取引の場合、契約書の詳細をチェックしなければならず、この取引が成立するかどうかはまだ予断を許さない。あくまでも現時点でこの方向で話が進んでいるということである。だか取引がどうなるにせよもうすぐ正式発表になる。
 
だがホンダがモンツァで善戦したことを考えると、このマクラーレンの判断は間違っているような気がするのは私の思い過ごしなのであろうか。