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ベッテル フェラーリ離脱の報道

ドイツあたりのメディアで、ベッテルが今年限りでフェラーリを離れるとの報道が出ています。
ベッテルの地元であるドイツメディアの報道なので信憑性は高いと思われます。
 
もともとベッテルの契約は今年限りで終了でした。そこで当然両者は契約延長の話をするわけですが、今回は終始ベッテル側が弱い立場でした。
 
ルクレールが長期の契約延長したことにより、今後のフェラーリはルクレールが背負っていくことが明確になりました。
だからフェラーリ的にはベッテルに対していたければいてもいいけど、条件はこれでよろしくねという態度だったと思います。
 
それが年俸の大幅ダウンと1年契約の提示です。
つまり以前ライコネンが置かれていた立場ですね。
 
ベッテルは5年前に低迷するフェラーリを立て直すべく表れた救世主のようなドライバーでした。
そう同じドイツ人のミハエル・シューマッハーのようにです。
実際にある程度は結果は残していました。
しかしメルセデスが圧倒的に強いこの時代だったのが不運でしたね。
 
そうとはいえ1年前では考えられない状況です。
1年前の開幕前はルクレールが通用するかなんて話をしていましたからね。
F1での月日は本当に早く進みます。
F1は速いドライバーが偉いという単純な世界です。
 
だから今回は契約交渉というものはほとんどなかったと思われます。
フェラーリが条件を出してベッテルはそれを呑むか呑まないかの選択肢しかない、非常に厳しい状況でした。
 
今回の報道が正しければベッテルは他のチームに移籍するか、引退するしかないのです。
 
ベッテルがフェラーリから抜けると言うことは、そのシートが空いて誰かが移籍してくると言うことですから、フェラーリ以外にもどこかに空くシートが出てくると言うことです。
 
現時点で話が出ているのはリカルドとサインツJRになります。確かにジョビナッツィも名前は出ていますが、ちょっとまだフェラーリに乗るには無理がありそうなので、彼の可能性はないと思います。
 
リカルドは以前フェルスタッペン中心のレッドブルに嫌気が差してルノーへ移籍した経緯があります。だからルクレール中心のフェラーリ、しかもナンバーワンとツーを明確にするフェラーリへの移籍は考えにくい。ただルノーがいつまでF1を継続するかが見えてないので可能性がゼロではないと思いますが、可能性としては低いと思います。
 
その点サインツJRなら問題はありません。それ以外のドライバーはメーカーの息が掛かっていたり、経験不足だったりするので難しいと思います。
 
おそらくいつものようにフェラーリは何人かのドライバーと同時並行で交渉しながら、もう1人のドライバーを決めていくことになるでしょう。
 
誰が契約するにせよ、新しいドライバーに競争力のあるシートが与えられるので、楽しみになりそうです。
 
※この記事をアップした直後、フェラーリとベッテルから今シーズン末での契約満了が発表されました。