F1 ニュース&コラム Passion

ウィリアムズの台所事情が相当悪い理由

ウィリアムズがチームの売却を考えていることを正式に明らかにした。

もともと経営状況が良くないとは噂されていたが、同時にメインスポンサーが撤退することも発表されたことが最後のとどめをさしたのであろう。

ただ売却先も決まっていないうちに、売却を考えていることを発表すると言うことは相当台所事情がよくないはずである。通常、売却交渉などと言うのは水面下で進めておき、契約直前まで外部には漏れないようにする。

会社の売却は多額のお金も絡むし利害関係者が多くいるので、決定前にリークされた企業売買は大概話がまとまらない。

にも関わらず売却を発表しなければいけないところに今のウィリアムズの苦境が表れている。彼らは今シーズンを乗り越えられる資金を確保していると言ってはいるが、だったらこの時点でチーム売却を公式にアナウンスする必要もないわけで、これが全くの嘘とは言わないが、かなり楽観的な見通しに基づいているのは間違いないだろう。

そしてチーム売却を発表したことでもうひとつ心配なことがある。それはこのチーム売買で美味しい汁を吸おうとする変な輩がたくさん集まってくるのである。例えば資金もないのにチーム買収のオファーをしてくるやつとかである。

普通、こんな胡散臭い話はおかしいと築くはずなのだが、資金がないときには藁をもすがりたくなり、話を信じてしまうのである。というか他に買収してくれるところがなければ信じなければならなくなるのである。

このF1を代表するクラシックチームの資金事情は相当苦しいはずである。以前ならバーニーがポケマネでつなぎの融資をすることも可能だっただろうが、そのバーニーも今はいない。

ということは、ウィリアムズが今年開幕戦のグリッドについたとしても、最終戦のグリッドにいないこともあり得ると思う。

フェラーリ、マクラーレンに次ぐ歴史と実績を持つウィリアムズには是非、F1に残って欲しいと強く望むが、過去の歴史見る限り弱肉強食の世界で弱いチームが生き残って行くには、相当の幸運がなければ難しいのもまた事実である。