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F1ドライバー年俸ランキングを公表

先日、ヨーロッパのメディアがF1ドライバー年俸ランキングを発表しました。 今回は、お買い得度を独断と偏見で論評したいと思います。 1.キミ・ライコネン  フェラーリ  2500万ドル(約29億4000万円) 2.フェルナンド・アロンソ  マクラーレン 2000万ドル(約23億5000万円) 3.ラルフ・シューマッハ  トヨタ  1800万ドル(約21億2000万円) 4.ジェンソン・バトン  Honda  1600万ドル(約18億8000万円) 5.ルーベンス・バリチェッロ Honda  900万ドル(約10億6000万円) 6.フェリペ・マッサ  フェラーリ  800万ドル(約9億4000万円) 7.ヤルノ・トゥルーリ  トヨタ  700万ドル(約8億2000万円) 8.ミハエル・シューマッハ フェラーリ  600万ドル(約7億1000万円) 9.佐藤琢磨  SAF1 550万ドル(約6億5000万円) 10.ニック・ハイドフェルド  BMW 500万ドル(約5億9000万円) 10.ジャンカルロ・フィジケラルノー  500万ドル(約5億9000万円) 12.デビッド・クルサード  レッドブル 400万ドル(約4億7000万円) 12.マーク・ウェーバー  レッドブル 400万ドル(約4億7000万円) 14.ヘイッキ・コバライネン ルノー  300万ドル(約3億5000万円) 15.アレキサンダー・ブルツウィリアムズ 250万ドル(約2億9000万円) 16.ニコ・ロズベルグ  ウィリアムズ 150万ドル(約1億8000万円) 16.ロバート・クビサ  BMW 150万ドル(約1億8000万円) 18.ビタントニオ・リウッツィ トーロ・ロッソ  60万ドル(約7000万円) 18.スコット・スピード  トーロ・ロッソ  60万ドル(約7000万円) 20.ルイス・ハミルトン  マクラーレン 50万ドル(約6000万円) 21.アンソニー・デビッドソンSAF1 20万ドル(約2000万円) まずは1位と2位がライコネンとアロンソであることに異論ある人は少ないはずです。 この二人が今のF1界で2強ドライバーであることは間違いありません。 ただ、2年連続チャンピオンのアロンソの金額がライコネンより低いのに違和感のある方もいるでしょう。 これには契約した時期が影響しています。 アロンソは昨年、チャンピオンになった直後にマクラーレンと契約しています。 しかも、短期間で契約をまとめています。 もし、アロンソが今シーズン中にじっくりと契約交渉をしていれば、もっと多く の金額をえていたことは間違いありません。 2年連続チャンピオンとなれば40億円や50億円も夢ではありません。 ミハエル・シューマッハーが引退した今、彼は唯一のチャンピオンドライバーなのです。 多少高額になっても、アロンソを得ることができれば、勝てる可能性は高くなるのですから、ロン・デニスだって払ってくれたことでしょう。 ロン・デニスはいい買い物をしたと言えそうです。 一方のライコネンがアロンソを上回ったのもフェラーリの状況が影響しています。 ミハエル・シューマッハーが引退すれば、アロンソかライコネンを獲得したいのはトップチームなら当然考えることです。 一方のアロンソは早々とマクラーレンと契約しているので、残りはライコネン。 ライコネンがマクラーレンに残留することなどは、フェラーリにとっては悪夢でしかありません。 その為、フェラーリは多少高額になろうともとにかくライコネンが欲しかったはずです。 このような状況が組み合わさって、1位と2位が入れ替わったと思われます。 それでは3位以下を見てみましょう。 ここで目を引くのが3位のラルフと4位のバトンです。 ラルフはトヨタへ移籍後、ぱっとした成績を残せていません。 これはラルフだけの責任ではありませんが、この金額に見合う活躍をしているかとなると少々疑問が残ります。 半額以下のツゥルーリがラルフと同程度のパフォーマンスを見せていることを考えれば、厳しい立場です。 ちなみに海外のメディアの中には、ラルフ・シューマッハーを最も失望させられたドライバーに選出しているところもあります。 この金額にもトヨタの事情が影響しています。 2005年シーズンに向けてトヨタはどうしても実績のあるドライバーと契約することが求められていました。 これまでの不振を抜け出すには、実績のあるドライバーが不可欠であることに彼らも気づいたのです。 当時の移籍市場の中で最も成績を残していたのは、ラルフでした。 そのラルフはウィリアムズが低い金額の契約しかオファーしないことにいらだっていました。 そこにトヨタが高額のオファーをして、契約にいたったのが当時の状況です。 だから、トヨタは少し高い買い物をしてしまったと思います。 4位のバトンも同じ様な事情が垣間見えます。 バトンはホンダの前身のBARに所属していましたが、2004年に2006年からウィリアムズに移籍する契約を結びました。 ところが昨年バトンはこの契約を破り、ホンダに残留したいと言い出しました。 当時、バトンはミハエル、アロンソ、ライコネンのビッグ3に次ぐ実力で、ホンダとしてはどうしても手放せないドライバーでした。 結局、バトンは巨額の違約金をウィリアムズへ支払うことで、契約を破棄。 ホンダへの残留をはたしました。 ウィリアムズと契約破棄の交渉をするにあたり、当然バトンは交渉状況をホンダに報告していたはずです。 そして、ホンダがバトンに高額の支払いをすることで、バトンの違約金を実質的に肩代わりすることになりました。 こうしてバトンもまた、当時1勝もしていないドライバーと批判されつつも高額の年俸を手にしました。 もっとも彼の場合はウィリアムズへの支払いが巨額なので、何年かしないと元は取れないでしょうが。 5位以下のドライバーで高いなと思われるのはバリチェロでしょうか。 今シーズンの結果だけを見れば、この金額は高いと言わざるをえません。 移籍初年度でマシンになれなかったという面はあると思いますが、今年のパフォーマンスはあまりにも低い。 フェラーリにいた頃から、ミハエルにほとんど迫れなかったことを考えると、来年も期待薄でしょう。 琢磨も結果だけ考えれば、かなり高い金額ですが走らないSAF1で、あの走りは素晴らしいものがあります。 2008年シーズンにバリチェロと交代したとしても、おかしくないと思います。 もし、今年琢磨がいなければと思うと、この金額は高くないと思います。 最も安い金額で走るのはデビッドソンです。 悲しいくらい安い金額ですが、レギュラードライバーの座は諦めきれなかったようです。 これは同じルーキードライバーである、ハミルトンよりはるかに少ない金額です。 そして、驚くのはミハエル・シューマッハーが堂々8位にランクインしていることです。 これはフェラーリのアドバイザーとしての金額で、ドライバーとしての金額ではありませんが、それにしてもすごい金額です。 走らずして大半のドライバーよりも多くの金額を稼いでしまう。 これ以外にもスポンサーからの契約金も多く、ミハエルの老後が安泰なのは言うまでもありません。 上記のように、ドライバーの年俸と実力は比例していません。 もちろん、F1はマシンを使って争うスポーツですからドライバーの実力を公平に比較することは難しいのですが。 契約とは交渉事ですから、タイミングも大きく影響します。 他に有力ドライバーが移籍市場にいなければ、多少実力が劣るドライバーでも高い金額を得ることが可能です。 さらにお金の交渉はマネージャーの腕の見せどころでもあります。 今シーズンのお買い得となりそうなのは、ルノーのコバライネンとマクレーレンのハミルトンでしょうか。 この二人は金額も安いし、失敗したとしてもチームの痛手は少ないはずです。 逆に成功すれば大化けする可能性は高い。 ハミルトンはチームメイトがアロンソであり、かなりハードルは高いのですが、 アロンソより遅くても誰も文句を言う人もいないでしょうから、逆にプレッシャーがなくて良いかもしれません。 さてさて、どこのチームがいい買い物をしたのか? それはシーズンが始まればすぐにわかります。

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  1. Super car world

    F1ドライバー年俸ランキングを公表

    1.キミ・ライコネン  フェラーリ  2500万ドル(約29億4000万円)
    2.フェルナンド・アロンソ  マクラーレン 2000万ドル(約23億5000万円)
    3.ラルフ・シューマッハ  トヨタ  1800万ドル(約21億2000万円)
    4.ジェンソン・バトン  Honda  1600万ドル(約18億8000万

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