ライコネン フェラーリ離脱か?
ドイツの雑誌は、ライコネンが早ければ今シーズン末にもフェラーリを離れる可能性があることを報道しました。
理由はもちろん、成績不振。
開幕戦のオーストラリアGPで勝利したものの、その後はさっぱり。
チームメイトのマッサにも勝てない状況が続いています。
モナコGPでは難しくないコーナーでクラッシュし、予選を台無しにしました。
あそこでガードレールにヒットするのは、集中力が切れていたとしか思えません。
当初、ミハエル・シューマッハーの偉大なる後継者としてイタリア入りしたライコネン。
大きな期待を持って移籍しただけに、イタリアでは失望が広がっています。
ライコネンに大金を支払ったフェラーリとしては納得できないでしょう。
さらに、ライコネンを取り巻く状況も、この離脱説に信憑性を与えています。
元々、ライコネンはフェラーリ社長のモンテツェモーロが主導し、連れてきました。
彼はミハエル・シューマッハー、ジャン・トッド、ロス・ブラウンに牛耳られているF1チームをおもしろくないと思っていました。
だが、成功しているチームに文句をつけることもできません。
そこで、モンテツェモーロがチーム内の主導権を取り戻すために、強引にライコネンと契約。
ミハエル・シューマッハーにライコネンと走るか、引退するかの二者択一を迫りました。
ミハエル・シューマッハーは今年も走りたかったし、ジャン・トッドも走らせたかった。
だが、ミハエルは今までもそしてこれからも、ジョイントナンバーワンを受け入れる気は、ありませんでした。
彼が求めるのは絶対的なナンバーワン待遇。
意外に思われるかもしれませんが、彼はチーム内では非常に優しかったと言います。
スタッフのミスでレースを失っても、決して彼らを責めるようなことはなかったそうです。
彼はチーム内に緊張関係があるのを、嫌いました。
チーム内を、彼は安心できる環境にしておきたかった。
そうすることで、コース上であれほど攻撃的に走れたのでしょう。
悩んだ末にミハエルは引退の道を選びました。
このいう経緯の末にやってきたライコネンは今、結果を残せない中で大きなプレッシャーを受けています。
移籍の経緯はライコネンには関係ありませんが、マッサより遅いとなると、彼の立場は難しくなります。
来年、ロス・ブラウンがフェラーリに復帰する可能性が出てきたことも、ライコネンには不利な材料です。
彼もミハエル派です。
ただ、私は少しライコネンをかばいたいと思います。
チームを移籍して最初から結果を残すのは難しいものです。
マシンも違うし、人も違うし、環境も違う。
その全てにフィットするのは多少の時間がかかります。
自分にあったマシンを開発してもらうのも、ドライバーの仕事ですが、信頼関係を築き上げるのも、多少の時間が必要です。
マッサは昨年よりフェラーリに在籍し、チームのシステムに完全にフィットしています。
その中で、実績を残してチームの主導権を握るのは簡単なことではありません。
もちろん、アロンソのように移籍後すぐに結果を残すドライバーもいます。
だが、それはマクレーレンに、アロンソ中心のチームを作るという意志があるからできるのです。
二度のワールドチャンピオンという実績も、それに貢献していると思います。
ただ、私がライコネンで気になる点が一つあります。
彼があまり話さないことです。
新しいチームに来て、チームにとけ込むためにはコミュニケーションを取らなければなりません。
人間黙っていたら、誰も理解してくれません。
チームのスタッフだって人間です。
同じくらいの速さであれば、親しみのあるドライバーを優先するでしょう。
マッサがポルトガル語を話すことも、ライコネンにとっては不利です。
ポルトガル語はイタリア語に似ており、基本的なコミュニケーションは問題ありません。
マクレーレンでは、ロン・デニスがライコネン中心のチームを作っていたので、彼は黙って速く走れば良かったのです。
しかし、このイタリアのチームでは大きな問題です。
ちなみにライコネンの後継者としてミハエル・シューマッハーの復活も考えられているそうですが、さすがにそれはあり得ないかなと。
有力なのはマクレーレンで居心地の悪いアロンソか、心境著しいウィリアムズのニコ・ロズベルグが噂されています。
ではライコネンの移籍先どこか?
ラルフの代わりを探しているトヨタが狙っているそうです。
また、ロズベルグは来年まで契約があるので、トレードになる可能性もあります。
しかも、ライコネンの給料はフェラーリが払うという詳しい話しまで出てきており、噂に信憑性を付け加えています。
この中で、一番ありそうな話しはロズベルグとのトレードでしょうか。
フランク・ウィリアムズはニコを売らないと明言していますが、契約が切れてタダで出て行かれるよりは、大金で売れればそれが一番いいのではないでしょうか。
ニコにとっても悪い話しではないでしょう。
優勝を狙えるチームに加入できるのですから。
アロンソは過去に一度、トッドの勧誘を断っている経緯があるので、難しいと思います。
果たしてライコネンが来年もフェラーリにとどまるのか。
大きな波乱がないと思われた今年のストーブリーグは、意外に盛り上がるかもしれません。
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個人的にはライコネンとロズベルグの組み合わせがフェラーリにとってはベストのような気がします。シューマッハ体制のフェラーリは強かったけど、フェラーリとしての魅力に欠けていたと思います。プロストやアレジもフェラーリらしいドライバーだったけど、その頃は魅力はあっても勝てなかった。マッサじゃ物足りない。イタリア系ブラジル人だからフェラーリというのも、ちょっと・・・。アロンソがフェラーリに行くことがあるとすれば現在の二人とも放出する場合のみでしょう。ハミルトンがマクラーレンをクビになるのが展開としてはいちばん面白いけど、100%ありえないでしょう。なのでフェラーリに期待します。特にライコネンはタイトルを獲ってほしいドライバーです。