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ミハエル・シューマッハー テストでトップタイム

ミハエル・シューマッハーが13日から始まった、冬のテストでF1マシンのハンドルを握った。 彼が操ったのは、今シーズンのチャンピオンマシン F2007。 チームの発表によると、トラクション・コントロールがなくなる来シーズンに向け、トラクション・コントロールなしのF1を経験したことのあるミハエルにテストさせ、意見を聞きたかったそうである。 ただ、これは表向きの理由だろう。 本当は、ミハエルにドライブさせ、マスコミの注目を集める、マーケティングの一環であろう。 ところが、このミハエル・シューマッハーまた、我々を驚かしてくれた。 なんと13日、14日の両日ともトップタイムをマークしたのだ。 もちろん、テストであるから燃料搭載量も違えば、タイヤの種類やタイヤの消耗も違う。 そんな中で、トップタイムを出しても単純には比べられないのは、よくわかっている。 このテストには、ハミルトンもライコネンもマッサも参加はしていない。 もちろんアロンソも参加していない。 それでも、引退していたドライバーが、いきなり乗ってトップタイムとは、やはりすごい。 メカニックやエンジニアと打ち合わせるミハエルの顔は、現役自体と変わらず厳しい。 だが、彼の厳しい表情は、同時に生き生きと輝いているのも事実だ。 正直、彼がなぜ引退したのかよくわからない。 一説によると、彼はライコネンと一緒に走ることを良しとしなかった為、F1を去ったと言われている。 絶対的なNo.1ドライバーの地位が欲しいのが、彼のスタイルだ。 だが、これを彼のわがままであると考えるのは間違いである。 今シーズンのマクラーレン内での確執を含めて、過去にチームメイト同士の争いでチャンピオンシップを逃した例は山ほどある。 彼はチャンピオンになるためには、何が必要かよく分かっていた。 また、ミハエルはイメージとは違い、かなり傷つきやすい人間である。 それ故に、あることないこと書くマスコミに対しては、仮面をかぶり、真の彼の姿を隠してきた。 彼が、それでもプロらしくマスコミには対応していたのは、すばらしい態度ある。 某日本人プロ・スポーツ選手には、是非見習って欲しいものだ。 だから、彼はチーム内で争うことを望まなかった。 彼はただ走ることに集中したかったのだ。 そして、彼のその方法が間違っていなかったのは、歴史が証明している。 ミハエルは、引退を撤回することはないと明言している。 そして、それは事実だろう。 だが、同時に彼が現役に復帰すれば、なんと楽しいことだろうとも思う。 ライコネン、ハミルトン、アロンソにミハエルが争う。 想像するだけでも、興奮する。 初夢というには、まだ少し早すぎるかな。

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