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批判を受けてピレリは空気圧の制限を緩和

soft-and-supersoft-tyres-s ルイス・ハミルトンはイタリアGPでピレリが導入しようとしている、空気圧の制限は悲劇だと述べている。 ピレリはベルギーGPでのタイヤバーストはコース上にあったパーツの破片が引き起こしたと結論づけ、タイヤの空気圧を5psi上げて、通常の17psi/18psiを22/23psiにするよう勧告したが、全てのドライバーがこれを高すぎると感じている。 またピレリはチームに対してキャンバー角の制限も求めている。キャンバー角が緩くなると加速時や減速時にタイヤにかかる負荷が平準化されるので、タイヤトラブルを避ける効果が見込まれる。 ハミルトンはスパとモンツァはかなり違ったサーキットであると話した。 「空気圧を上げることはいいことではないけど、彼らにはそれしかできなのだろう」 「でも僕たち全員は5psiも空気圧を上げたくない。もともとそんな高い空気圧で走るように設計されてないからね。タイヤはもつかもしれないけど、グリップは減るよ」 「それは悲劇になる。だから5psiは止めて欲しい、少しならOKだよ」 多くのチームがピレリが周回数制限をかけてくると予想していた。例えばソフトで15周、ミディアムで20周というように。だが今のところそのような周回数制限は具体化していない。 だがそれはレースで制限されないということではない。金曜日のフリー走行のタイヤウェア次第で、レースでは周回数制限が課せられる可能性は残っている。 だが周回数制限がかかるとレースへの影響は大きい。モンツァはピットレーンが長いので、ロスタイムが22秒も見込まれる。その為、1ストップで走りきりたいのだが、その場合ミディアムで最低35周は走らなければならない。 この週末の前にピレリはタイヤの空気圧を5psi上げるうように通達してきた。これにより空気圧は約22psiになる。高い空気圧はトラクションを減らし、チームはそれを確保するためにやわらかいサスペンションを選択するだろう。 アロンソはピレリへの批判はせずに、空気圧の制限は必要と思っている。しかしテストもなしでいきなり空気圧を上げるのには懐疑的である。 「我々はそのような空気圧やキャンバー角の制限でレースもテストもしたことがない。でもそれは必要な事なのだろう」 チームメイトのバトンは、ベルギーGPでのタイヤバーストがパーツの破片が引きおこしたものならば、イタリアで空気圧を上げるのは理解できないと述べている。 これらの批判を受けてピレリは各チームと協議し、空気圧制限をフロントで4psi、リアで3psに緩和することを決定した。