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2013 Rd.12 イタリアGP 観戦ガイド



【イタリアGP観戦ガイド】
【開催国概要】
開催国:イタリア共和国
首都:ローマ
地理:ヨーロッパ南部の半島に位置する
人口:59,870千人(世界23位)
GDP:約230兆円(世界第7位)
公用語:イタリア語
通貨:ユーロ

【サーキット】
アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ
距離:5.793km  周回数:53周
走行距離:306.720km
ラップ記録:1分21秒046(R.バリチェロ 2004)
ファステストラップ:1分19秒525(J.P.モントーヤ 2004)
PP位置:コースサイド左側
最高速度(2011年):348.7kph(J.アルグエルスアリ トロロッソ)

現在、F1カレンダーの中で唯一の超高速レイアウトを持つサーキット。
基本レイアウトはストレートとシケインと三つのコーナーだけである。
平均速度は250Km/hを超える。
ウィングを寝かしてトップスピードを稼ぐが、ダウンフォース不足により、ブレーキングや低速シケインでマシンは安定しない。不安定なマシンを操るドライバー達の技術に注目して欲しい。
オーバーテイクポイントは1コーナーのシケイン手前のブレーキング。
高速の最終コーナー パラボリカを抜けた後のストレートで、前を行くマシンに接近できれば、オーバーテイクのチャンスがある。
高温になることが多く、低温に悩まされることは少ない。
また、フェラーリを熱狂的に応援する「ティフォッシ」であふれた観客が醸し出す雰囲気は特別である。
 【エンジン】
1周のうち74%がフルスロットルであり、エンジンに掛かる負荷は1年で一番厳しい。その為、残りエンジン数に余裕のあるドライバーは、例外なく新しいエンジンを持ち込む。
長い直線が多い為、エンジンの最高出力がラップタイムに大きな影響を与える。
だが、同時に低速コーナーからの加速も必要なので、低回転域でのトルクの出方も重要である。現在、最強のメルセデス・ベンツのエンジンを搭載しているマシンは有利。
予想最高速:340Km(DRS On)、334Km(DRS Off)
燃料消費量:2.5kg/LAP
燃料搭載量:135Kg

【シャシー】
以 前は極限まで減らしたダウンフォースで走っていたが、DRS導入後はダウンフォースを増やしている。それでも他に比べると少ないダウンフォースで走るため ドライビングは難しい。特に長い直線からのハードブレーキングでは、リアのスタビリティが欠けているマシンだと厳しい。
高速からのブレーキングが多いが、長い直線で冷やされるので冷却は問題ない。
ダウンフォースが削られているので、シケイン立ち上がりの、アクセルワークは繊細にしなければならない。

シケインでは縁石を乗り越えることも多い為、ギャップを乗り越えた時に安定しているサスペンションを持つマシンは速い。
その際マシンは一瞬、宙に浮くので、着地の際に駆動系への負荷も高い。

単純なレイアウトに見えるモンツァであるが、実はセットアップが難しい。
速く走らせるには、トップスピードとコーナーリングのバランスが非常に重要で、その最適値を決めるのは容易でない。
というのも、基本的なセットアップは、レスダウンフォースなので、セットアップの幅が非常に狭いからである。
セットアップについては、経験がものを言うので、ベテランドライバーは有利。

セットアップ:ロウ・ダウンフォース
燃料搭載量:135Kg  燃料消費量:2.5kg/LAP
フューエル・エフェクト:0.35秒/10Kg
ブレーキング時間:11%/LAP
ブレーキ消費:高い

【DRS】
モンツァでは、2カ所のDRSゾーンが設定される。
ホームストレートとレズモとアスカリシケインの間で使用可能。
最初の検知ラインはT11パラボリカの手前、もう一つはT7二つ目のレズモの手前の位置。

【タイヤ】
ピレリはベルギーGP同様、ミディアムとハード・タイヤを持ち込む。
路面の粗さ的には標準的で、特別タイヤに厳しいサーキットではない。
ただ高速であることと、気温が高くなることでタイヤ温度には要注意。
高温になるとタイヤのタレより熱だれの心配が大きくなる。
特にフロントタイヤのインサイドショルダーは、ブリスターが発生しやすい。
最終コーナーの高速パラボリカは、左アウト側への負荷が長時間にわたって続くのでタイヤを痛める。

【週末の天気】
快晴で暑くなる模様。
予想最高気温は28度。

【ピット戦略】
保守的なミディアムとハードタイヤを考えると、1ストップが可能。
予選上位10台はミディアムスタートとなるので、20周~24周までタイヤ交換
を伸ばせればハードに代えて1ストップが可能になる。
80Km/h制限によりロスタイムも長いので、タイヤ交換の回数は減らしたい。
ミディアムスタートで最初のピットストップは20~23周、ハードに
交換して残り30周程度を走りきるのがベストな作戦。

ストップのロスタイム:20秒+静止時間

【セーフティカー】
過去のセーフティカーの確率は低くて43%。
1レース当たりの登場回数は0.4回。

【レース展望】
非常に特殊なサーキットであり、予選ではマシンの性能差が直接現れる。
ベルギーGPで低ダウンフォースのパッケージの優秀さを証明したレッドブルが優勝候補。それをメルセデスとフェラーリが追いかける展開。

過去の優勝記録はアロンソとベッテルが二勝。ハミルトンが1勝している。
なおベッテルの2勝のうち1勝はトロ・ロッソで上げた自身の初勝利になる。

【過去5年間の優勝者】
2008 S.ベッテル<トロ・ロッソ>
2009 R.バリチェロ  <ブラウンGP>
2010 F.アロンソ<フェラーリ>
2011 S.ベッテル<レッドブル>
2012 L.ハミルトン<マクラーレン>

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