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難解な新予選方式

皆さんもよくご存じのように、今シーズンから新しい予選方式が採用される。 最初の15分間全車が走行を行った結果、最もタイムの遅い5台がふるい落とされる。 再び15分間のセッションを行い、ここでも下から5台がふるい落とされて、残った10台が最後の20分間のセッションに進むというものだ。 最初の二つのセッションで脱落したマシンはタイヤ交換や燃料補給が許される。 しかし、これは言葉にすると簡単だが、人に説明するとなると一苦労だ。 こんな難解な予選方式をF1ファンやマニア以外の人が理解するの至難の業だ。 これは昨年実施されたアンケート結果により導入されたようなのだが、失敗する可能性が高い。 昨年みたいに、シーズン途中で予選方式が変わることもありえるだろう。 サッカーが世界でで一番普及している、最大の理由はルールが簡単なことだ。 誰にでもわかるルールはスポーツを普及させるのには欠かせない。 アメリカン・フットボールがアメリカ国内だけで人気があるのは、ルールが複雑なのが大きな原因だ。 F1の魅力も最高のマシンを最高のドライバーが運転して、単純に一番速くゴールしたものが偉いという単純なものだろう。。 ラリーがどんなにおもしろくても、コース上で同時に走らないので、一般の人にはわかりにくく、人気面ではF1を上回るまでにはいかない。 (ちなみに私はWRCも大好きだ) それなのにFIAはF1を年々複雑にしようとしている。 エンジンの2レース連続使用や予選方式がそれだ。 エンジン交換したら、予選順位が10番手降格なんて普通の人には理解できないだろう。 (うちのかみさんに説明したら、「なんでそうなるの?」と聞かれ回答に窮した) 予選なんて昔のように、時間を決めて自由にアタックさせるか、軽いタンクで1台ずつアタックさせるか。 シンプルにするのが一番簡単でおもしろいはずだ。 二回アタックさせれば、前回のレース結果による有利不利もなくなる。 誰にでも理解できるし、速い奴が速いと言う簡単な結果は誰にでも受け入れられる。 FIAやバーニー・エクレストンが予選方法を変えてレースをおもしろくしようとするのはよくわかる。 でも予選方式をどんなに変えても、速いやつは結局勝つ。 もし、昨シーズンエンジン交換を禁ずるレギュレーションがなければライコネンとアロンソのチャンピオン争いはもっとおもしろかっただろう。 人間が予想もしなかった結果がでるのがF1のおもしろいところ。 それを人間がルールをいじって干渉しようとするから、おかしくなる。 参加しているマシンやドライバーのレベルが極端に違うのだったら、レギュレーションでレースを面白くするのもわかる。 しかし、F1は違う。 最高のマシンと最高のドライバーが争う世界最高のレースだ。 単純に速いドライバーが勝つという単純なレースが見たい。 私の望みはたったそれだけなのだが、その望みが今年かなえられることはなさそうだ。

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