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ライコネンはアロンソよりチャンピオンに相応しいのか?

シーズン終了後、ライコネンの方がアロンソよりチャンピオンに値するのではないかとの声が上がっているようだ。 確かにシーズン中盤以降、ライコネンは速さを見せつけてきた。 しかし、そんなことはない。 アロンソはチャンピオンにふさわしいドライバーだ。 F1でのいつも問題なるのが、違うマシンに乗るドライバーをどのようにして比較するのかということだ。 いつの年も速いドライバーがチャンピオンを取れない場合、このように言われる。 だがチャンピオンになれるドライバーはなるべくしてなるのだ。 偶然や運だけでチャンピオンになるわけでは決してない。 今年の序盤と終盤以外、マクラーレンはルノーを凌いでいた。 その間、アロンソは勝つ可能性の高いレースではアタックし勝利を物にして、勝てる可能性の低いレースでは常にマクラーレンの後ろを走り、入賞してポイントを獲得した。 決して無理はしなかった。 決して不要なリスクを冒そうとはしなかった。 彼は決して最速ではなかったかもしれないが、最もクレバーなドライバーであったことは間違いない。 またルノーも不必要なリスクを冒さなかった。 ポイントで有利な後半は、信頼性の低下につながりそうな改善をレースマシンに施すことはなかった。 確実に完走し、ポイントを重ねることがチャンピオンへの近道だとわかっていたからだ。 アロンソもより速いマシンを運転し、ライコネンに負けないことを見せつけたかったことだろう。 しかし彼は自重した。 そこに、何がなんでもチャンピオンになるのだという彼の執念を見た。 一方のライコネンとマクラーレンはどうだろう。 彼らは追う立場上、仕方なかったがリスクを冒して攻め続けた。 しかしそれも、シーズン序盤に失敗したのが原因だ。 ルノーが開幕ダッシュを決めた最初の4戦で多くのポイントを落としている。 結局、シーズン終了までエンジンの問題を解決できなかった。 完走できれば勝てるが、トラブルも多かった。 サンマリノGPでのライコネンのリタイヤも、チームがドライブシャフトに負荷が掛かるから縁石に乗り上げるなと指示されていたにもかかわらず、やってしまった。 決して、シーズン中盤だけのエンジントラブルだけでライコネンはチャンピオンを逃したわけではないのだ。 チャンピオンとはその年の最初のレースから最後のレースまでの結果で決められる。 そうであれば、アロンソこそ2005年シーズンのチャンピオンにふさわしいのだ。

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