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2013 Rd16 インドGP観戦記 <br> 1ストップを成功させたグロージャンとスーティル

17位スタートのグロージャンは興味深い作戦できた。彼はQ1の通過タイムの計算を間違えて、ミディアムタイヤでアタックしQ1で予選から脱落。ソフトタイヤはミディアムより1秒以上タイムが良かったので、彼がソフトタイヤを履いていれば余裕でQ2にいけた。 もちろんこれは新品のソフトタイヤ 2セットをQ3に残したかったからだが、完全に裏目に出た。彼のスピードがあれば2列目は確実で、ウェバーがミディアムでアタックしていただけに2位も狙えた。その彼はソフトタイヤでスタート。1周でミディアムに交換して、空いた空間でペースを上げる作戦をとると予想していたが、彼は1分33秒台でコンスタントに走り13周目にタイヤ交換。それでも残りは47周もあり、もう一度タイヤ交換は必要と思われた。ところが彼らはこのまま最後まで走りきる作戦だった。この困難な作戦に取り組んだグロージャンだったが、彼は見事にそれをやってのけた。彼は徐々にタイムを向上させて彼のベストラップは60周レースの57周目。見事な走りで17位スタートから3位になった。もし彼がフロントロウからスタートしていれば、ベッテルに勝てはしなくても、脅威を与えることができただろう。それだけに予選での失敗が残念である。 チームメイトのライコネンも7周目にタイヤ交換して、そのままミディアムで走りきる作戦。しかし56周目にタイヤが終わり、後続マシンに続々抜かれてしまい。こらえきらずに58周目にタイヤ交換した。一時は2位を走っていたが最後は7位フィニッシュ。彼のギャンブルは実らなかった。ライコネンとグロージャンは最初のタイヤ交換時期の差、6周が明暗を分けることになった。17位スタートのグロージャンは新品、ライコネンはQ3で3周走ったタイヤだったことも影響を与えた。 もう一台、1ストップに挑戦したのがスーティル。彼はロータスの2台とは違い、最初にミディアムでスタートし41周目にソフトに交換。ソフトで残り19周というのはかなり野心的な作戦である。ところが燃料が減り、重量が軽くなり、路面ができあがってきたレース後半にソフトは驚くべき耐久性を見せる。彼はほとんどタイヤのタレを見せず、彼の最速ラップはなんと最終ラップである。ただこれはタイヤに優しいフォースインディアだからできた作戦で、他のチームが簡単に真似できるものではない。また最終スティントにソフトタイヤをもってくるのは、かなりのギャンブルである。 関連記事:インドGP観戦記1 ベッテルが6連勝で4年連続チャンピオン! 関連記事:インドGP観戦記2 明暗分けたタイヤ戦略 関連記事:2013年 Rd.16 インドGP レース結果

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