皇帝 トヨタへ移籍?
先日、引退の可能性を示唆したミハエル・シューマッハーが今度はなんと移籍するかもしれないと、彼のマネージャーであるウィリー・ウェーバーがほのめかした。
以前、ミハエルはフェラーリから移籍する可能性はほとんどないと言っていたが、ウェーバーによると「F1では何でも起こりえる」そうだ。
しかも、その移籍先がトヨタというから驚きだ。
以前、私はトヨタが成功する為には、良いドライバーを雇う必要があることを述べた。
実際、昨年トヨタはツゥルーリとラルフ・シューマッハーと言う優勝経験者と契約し、成果を上げたことは記憶に新しい。
しかし、世界チャンピオンを狙うのであれば最高のドライバーを選ばなければならない。
トヨタは最高のドライバーを雇わなければ、チャンピオンを獲得することはできない。
もしM・シューマッハーが移籍を考えているとすれば、トヨタは喉から手が出るほど欲しいだろう。
今のF1界で最高のドライバーと言えばM・シューマッハー、アロンソ、ライコネンの三人であることは異論がないだろう。
アロンソは2007年からマクラーレンと契約している。
ライコネンは2007年以降の動向が不明だが、おそらくトヨタには来ないだろう。
なぜなら、彼はまだチャンピオンになったことがないので、お金は少なくても勝てるマシンに乗りたがるだろう。
ではミハエルはどうか?
彼は7度の世界タイトルに、84勝と歴代No.1の勝ち星を誇るドライバーだ。
彼にはもはや何も証明する必要はない。
歴史に残るグレートドライバーである。
そこからミハエルが2006年シーズン終了後、引退する話が出てくる。
しかし、トヨタへ移籍するとなると話しは少し別。
勝てないチームへ移り、そこで勝つことが彼のモチベーションを高める可能性はある。
実際彼はベネトン、フェラーリと当時最高のチームとは言い難かったチームへ移籍し世界チャンピオンに輝いた。
世界屈指の大自動車メーカーである、トヨタと関係を持つことはミハエルの引退後の事を考えても悪い話しではない。
さらにトヨタはドイツに本拠地を持つと言う点も有利だ。
そしてラルフ・シューマッハー存在。
兄弟でチームメイトになるという条件があればミハエルの気持ちも揺れ動くかもしれない。
ただ私はこの話しを、少し疑ってかかっている。
何故なら交渉ごとは水面下で進まないと、まとまる話もまとまらないからだ。
噂に上っても良いが、当事者が話しをするとなると、別の目的があるのではと疑ってしまう。
おそらくウェーバーはアロンソが2007年にマクレーレンへ移籍するにともない、フェラーリがライコネン獲得へ動くのを牽制する意図があるのではないか。
もしミハエルが2007年も走りたいと考えれば、ライコネンとチームメイトになるのは避けたいはずだ。
トヨタ移籍をほのめかすことでフェラーリの動きを牽制し、2007年の契約交渉を有利にしたいとウェーバーが考えたとするのは深読みのしすぎだろうか。
どちらにしても今シーズンは2007年へ向けて、水面下での交渉が激しさを増すのは間違いない。
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