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マグヌッセンの能力は高い

さて少し気が早いようだが、マクラーレン入りが確実視されるマグヌッセンの実力はどうなのだろうか?ペレスと同じく失望で終わるのか、ハミルトンの様に栄光に包まれるのだろうか? マグヌッセンは今年のヤングドライバーテスト初日に走行し、フォースインディアのレギュラードライバーであるポール・ディ・レスタを抑えてトップタイムを記録した。だがここでは絶対的なタイムは問題ではない。マシンも違えば搭載している燃料もタイヤの状態も違う。時には搭載しているパーツも違う。単純にベストタイムだけを比較して速い遅いと話しても意味がない。 彼のF1をドライブした経験は少ない。だがテストでのタイムの推移を見てみると興味深いことがわかる。彼は燃料を積んで重くしたり、燃料を抜いて軽くしたりして、マシンを走らせた。 この時のラップタイムの推移が興味深い。彼のラップタイムは非常に安定していて周回を増す毎にタイムが向上している。これは彼がタイヤグリップの限界を把握して走行していることを表している。下手なドライバーは攻めた時にミスをする。なぜなら彼らはマシンが滑り出してから反応するからである。もちろん彼らの反応は素晴らしく速い。だからスピンはしないのだが、それはタイムの乱れに表れる。周回毎にタイムがいい時と悪い時の差が大きく出る。だが彼は違う。燃料が重くても軽くてもラップタイムは安定しており、しかもタイムが周回を重ねて燃料が軽くなるにつれ、向上している。これは優れたF1ドライバーには必須の能力である。 つまり彼は燃料が軽くなった分だけのグリップ状態を感じ取る能力が備わっている。当然、マクラーレンは彼が積んでいる燃料で、どの程度のタイムがでるのかシミュレーションしていいる。だからそのペースが遅いのか速いのかわかる。遅く走って安定したタイムを出すのは簡単である。チームがペレスより優れていると判断するのであれば、彼の出したタイムは理想のタイムに近いと考えられる。外部から見ているとペレスはタイムの上下の変動が大きいと思う。だから昨年のマレーシアGP、勝利目前であり得ないミスをしてしまう。 またチームメイトのバトンはドライバーの能力を測るにはとてもいい。彼はF1ドライバーのスタンダードともいえる。彼より速く走ることができれば、トップクラスの能力があると考えられるし、遅ければ標準以下のドライバーということである。 これらの事を総合的に考えると彼の能力は高いと考えられる。 来年のデビューが楽しみである。

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