スーパーアグリF1の新車、SA06は7月中旬に開催されるフランスGPで投入されることが濃厚となってきた。
だが、このマシンは先日お伝えしたとおり、完全なニューマシンではない。
これはSA05をベースにシームレス・ギア・ボックスを搭載したり、軽量化をおこなうマシンとなる。
現行のSA05は4年前のマシンを今年のレギュレーションに合わせただけの急造マシン。
その為、クラッシュテスト等の補強でかなり重量オーバーになってしまった。
車体を軽量化できれば、バラストを積んで重心位置を下げることができる。
またホンダV8エンジンは重心位置がかなり低く、旧型のギアボックスをそのまま取り付けられない。
その為、わざわざアウトプットシャフトを高い位置に移動し、高い位置にギアボックスを取り付けている。
これをおそらくホンダが提供するシームレス・ギア・ボックスに変更する。
ではなぜ、最初からホンダのギア・ボックスを使わなかったのか?
ギア・ボックスを変更するとリア・サスペンションを新しく作らなければいけない。
しかし、シーズン前のスーパーアグリにそんな余裕はない。
とにかく二台のマシンを開幕戦に並べることだけが、彼らの目標だった。
このSA06のフランスGP投入だが、手放しで喜べるわけでない。
スーパーアグリは小さなチームだ。
人数は増えてはいるが、規模的には最小だ。
そんなチームがSA06の開発をすると、当然SA05の開発はできなくなる。
よってここまで、ミッドランドにかなり迫ってきたSA05だが、今後はこれ以上の伸びは見込めない。
だが新車が出なければ、更に上を目指すことはできない。
SA06に全てをかけるしか道はないのだ。
スーパーアグリF1は、このSA06投入でミッドランドを逆転することを目指す。
2006.05.16 News
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