今回もフェラーリのレースは冴えなかった。遅いわけではないが、速いわけでもない。
入賞はしているので、最悪とは言えないが、いいとも言えない。とにかくつかみどころのないレースであった。
アロンソはレースの大半をヒュルケンベルグの後ろで過ごした。最後に2ストップのヒュルケンベルグがタイヤに苦しんだのを見逃さず、抜くところはさすがにアロンソ。しかも普通は最後に1秒以上遅いハードタイヤを履くのがセオリーであったが、最後に2ストップのヒュルケンベルグを抜かなければならないことを予想して、その前にハードを履き、最終スティントではミディアムで逆転して4位になった。
ただ4位にはなれたが、内容を見るとメルセデスはおろかレッドブルにもついていけなかった。
フェラーリは相変わらずトップスピードに難がある。オーストラリアGPからの新しいアップグレードもほとんどない。これでは、この2週間で大きく進歩したライバルに追いつけるはずもない。
それでも二戦連続でポイントを確実に獲得するアロンソは素晴らしい。
フェラーリに関しては、まず第1にパワーユニットを改良しなければならない。それと同時にマシンの改良である。やるべき事は多いが、ライバル達も同様に大量の仕事を短期間でこなしている。
次のアップグレードは中国GPに持ち込まれる。バーレーンGPは長い直線が多く、パワー勝負のサーキットである。となるとフェラーリは、再び耐えるレースをしなければならない。