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2011 Rd9 イギリスGP観戦ガイド


シルバーストーンサーキット 

【開催国概要】
開催国: グレートブリテン及び北アイルランド連合王国
首都:ロンドン
地理:ヨーロッパ北西の島国
人口:61,000千人(世界22位)
GDP:約190兆円(世界第6位)
公用語:英語

【サーキット】
シルバーストン・サーキット
5.891km×52周=306.227km

今では非常に珍しくなった中高速のコーナーを多く持つクラシック・コース。
第二次世界大戦当時に使用された飛行場に作られたので、アップダウンが少ないのが特徴である。
バンプは少ないが路面表面は粗く、また高速コーナーが多いことから、タイヤには厳しい。

マゴッツ、ベケッツ、チャペルの連続高速コーナーが見所。
ここでは、マシンのエアロダイナミクス性能が問われる。
後半の低速区間とのバランスが難しい。

今シーズンからスタート位置が変更され、クラブとアビーの間にスタート・ラインが設けられるこの場所に近代的なピット施設「ウィング」が建設されたことによる変更である。

昨シーズンはコース後半が改修され、インフィールドセクションである「アリーナ」が追加されたが、サーキットの基本的性格に変化はない。

天候が不安定であり、幾多のドラマを生み出してきた。
天候と気温次第では、番狂わせもあり得る。


 【エンジン】
全開率は64%。
V8エンジンになってから、全開率がアップしたので、エンジンの負荷は大きくなった。高速コーナーが多いのでトップエンドでの反応性が求められる。

【エアロダイナミクス】
中高速コーナーが続くコースレイアウトであり、エアロダイナミクスの重要度は非常に高い。その為、エアロダイナミクスの効率がいい、レッドブルは有利である。
路面表面がスムーズなので、ザウバーにとっては弱点が出にくいサーキット。
元飛行場に建設されたサーキット周辺は遮蔽物がないので、風の影響を強く受ける。エアロダイナミクスの安定性が重要になる。

このレースよりブロウンディヒューザーが本格的に制限される。
その影響を一番受けるのがどのチームなのかは、注目である。

【タイヤ】
ピレリはソフトとハードタイヤを持ち込む。
気温が低いが、路面表面が粗いのと高速コーナーが多いので、タイヤには厳しい。
気温が低い場合、タイヤが動作温度まで上昇せず、グレイニングに悩まされる。

【DRS】
検知ポイントはターン3の直前25メートルの位置で、作動開始ラインはターン4の立ち上がり45メートルである。ターン5はエンジン全開でウェリントン・ストレートの終わりまで、有効に使える。
ただスピードが同程度の場合、追い抜きは難しいだろう。
ターン4の立ち上がりで距離が離れるのと、ウェリントン・ストレートは追い抜きをするには距離が短い。

【ピット戦略】
タイヤに厳しいので3か4ストップが基本戦略となるだろう。
エアロダイナミクスが重要なので、前走車に接近するのが難しく、DRSがあってもオーバーテイクは簡単ではないだろう。
その為、タイヤのタレよりも、ライバルのポジションを考えてピットイン戦略を考える必要が出てくる。
フューエル・エフェクトが大きいサーキットなので、レース序盤のドライビングは難しい。ストップ時間は、16.5秒+静止時間。

【レース展望】
ブロウン・ディヒューザーが禁止されてもここでは、優れたエアロダイナミクスとトラクションを持つレッドブルが優勝候補。
マクラーレンも大きなアップデートを持ち込む予定で、レッドブルに対抗する。
気温や路面温度、風といった自然条件が勝敗を分ける鍵になりそうだ。

【過去5年間の優勝者】
2006 F.アロンソ<ルノー>
2007 K.ライコネン<フェラーリ>
2008 L.ハミルトン<マクラーレン>
2009 S.ベッテル<レッドブル>
2010 M.ウェバー<レッドブル>


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