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ベッテル 苦戦の真相 1

20140401_869750_t チャンピオンのセバスチャン・ベッテルが開幕から不振である。彼は今年どうして苦しんでいるのであろうか。 レッドブルはベッテルがスペインGPから新しいシャシーを使用すると発表した。これは中国GPでベッテルがリカルドに比べて、タイヤの寿命が極端に悪かったためである。 昨年までを見るとベッテルはウェバーよりもタイヤ持ちがよく、彼が特別タイヤに厳しいドライバーというわけではない。もっともチームはベッテルのタイヤが早く終わった原因を掴んでいるわけではなく、理由がわからないので念のためにシャシーを新品にするだけである。 今年のベッテルはチームメイトのリカルドに負けている場面が少なくない。予選では4回中3回負けているし、決勝でも4回中3回負けている。これは昨年まででは考えられない事態である。 昨年と今年でレギュレーションが大きく変わった。パワーユニットが変わったことが注目されるが、それ以外にも空力の制限やブレーキバイワイヤーなどが導入されている。 こうしたなかでベッテルは苦戦しているのだが、彼の苦戦の原因はドライバビリティにある。ドライバビリティとは自分の感覚と同じようにマシンが反応してくれることである。 ブレーキングした時の安定性やアクセルを開けた時のトルクの出方など、複雑な要因がドライバビリティに関与している。だから同じマシンに乗せてもドライバーが違えば、ドライバビリティに関して、感じることが違うことはよくある。またドライバーの運転スタイルによっても、求めるドライバビリティは違う。そして、このドライバビリティが合わないと、ドライバーは思いきって攻めることができない。 ベッテルは今年になって、ダウンシフト時の安定性に苦労している。レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコは「シフトダウン時、セバスチャンは特別なドライビング・スタイルの為に、リアが安定している必要がある。新しいシステムでは、まだそうなっていない」と語っている。

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