2014 Rd.7 カナダGP観戦ガイド マシン編
【エンジン】
全開率が60%であり、エンジンへの負荷は大きい。長い直線では15秒間全開が続く。そのため、トップエンドのパワーも重要であるが、低回転域でのトルクが低速コーナーからの立ち上がりでタイムに直結する。
パワーとドライバビリティ共にメルセデス・エンジンが有利。立ち上がりの加速が重要なので、ERSのアシストは重要になる。
最高速度: 326km(DRS ON)、316km(DRS OFF)
エンジン全開率 : 60%(高)
パワーユニット負荷(1が最も軽く、5が最も厳しい)
エンジン: 4、MGU-K:3、MGU-H:4、バッテリー:2
燃料消費:3、エネルギー回収:4
【シャシー】
低速コーナー出口でのトラクションの良さは直線のスピードを左右する。その為、リア・サスペンションは柔らかめセッティングを選択する。低速からの加速を繰り返すので、駆動系の負担は大きい。
コーナーやシケインでは縁石を乗り越える場面も多く、その際の安定性が重要。
フェラーリはここ数年、このサーキットでトラクションに問題を抱えており、結果を残せていない。
フューエルエフェクト : 0.28秒/LAP(低)
【エアロダイナミクス】
以前は直線区間が長い為にダウンフォースレベルが低い特別なエアロ・パッケージが必要だったが、DRSが導入されてからはダウンフォースを付けるセットアップが一般的になった。その為、以前ほどブレーキング時やコーナーではダウンフォース不足にならず、安定性を欠く場面は少なくなったが、それでもブレーキングは難しい。
長い直線ではDRSの効率は重要である。
【ブレーキ】
ブレーキングの時間はラップタイムの17%にもおよびブレーキングゾーンは7ヶ所。そのうち4ヶ所が高速からのブレーキングポイントで、ブレーキへの負荷は一年で最も厳しいサーキットの一つである。そのためブレーキの温度管理は非常に重要。
あまりに激しいブレーキングを続けると、レース終盤にブレーキが厳しくなり、最悪壊れることもある。その為、ブレーキの減り具合をモニターして、ブレーキバランスを細かく調整しなければならない。またハードブレーキングする機会が多く、ブレーキング時の安定性を欠くので、より正確なブレーキングが求められる。
- 2014 Rd.7 カナダGP観戦ガイド サーキット編
- 2014 Rd.7 カナダGP観戦ガイド タイヤ作戦編