【シンガポールGP観戦ガイド】
【サーキット】
シンガポール市街地コース
5.067km×61周=309.087km
昨年、史上初めて夜間に開催された、シンガポールの市街地を利用したサーキット。
今年も、ナイトレースで開催される。
今シーズン、F1が開催されるサーキットで三つしかない、左回りのレイアウトを持つ。
夜のレースなので気温が下がるが湿度は高い。
湿度が高いので、ドライバーの体温が上昇し、厳しいレースとなる。
エスケープロードが少なく、一瞬のミスは即リタイヤを招く。
1速と2速で抜けるコーナーが多いため、平均スピードは200Km/hを下回る。
コース幅がかなり狭い部分もあり、追い抜きは極めて難しい。
追い抜きのポイントは長い直線の後のターン7。
昨年までは、路面の凸凹が激しく、ブレーキングが難しかったが、今年は最舗装されたので、昨年よりは追い抜きが見られるだろう。
【エンジン】
エンジンの全開率が低いので、エンジンにとっての負荷は比較的低い。
エンジンパワーの重要性は比較的低く、メルセデス・ベンツ以外のエンジンにもチャンスがある。
ただ、低速からの立ち上がりポイントが多いので、低回転域からトルクの出るエンジンは有利。
【シャシー】
最もブレーキが厳しいサーキットの一つ。
ビッグブレーキングのポイントはあまりないのだが、ブレーキングする場所が連続するので、効率的なブレーキのクーリングを実施しないと、耐久性が問題となる。
路面に凸凹した部分があり、優れたサスペンションを持つブラウンGPはアドバンテージがある。
低速コーナーが多いので、各マシンはドラッグを無視して、最大限のダウンフォースをつける。
その為、エアロダイナミクスの重要性は、比較的低い。
路面がパンピーであり車高を上げて走るので、空力的に優れたマシンより、メカニカルな部分が優れたマシンが有利。
【KERS】
マクラーレンとフェラーリは搭載する。
低速コーナーからの立ち上がりポイントが複数あるので、KERSを有効に使うことができる。
スタートから1コーナーへの距離は長くはないので、スタートで大きなジャンプアップは難しいが、2台は抜けるだろう。
【タイヤ】
ブリヂストンはスーパーソフトとソフトタイヤを持ち込む。
市街地コースなので、路面はスムーズで、タイヤには厳しくない。
市街地レースで、路面のラバーが1周毎にのってきて、ラップタイムが向上するので、予選では各セクション、最後のアタックが非常に重要。
気温は高いが夜のレースなので、直射日光がなく、路面温度は気温とほぼ同じか、それ以下になる可能性もある。
ソフトタイヤには夜のレース用に、蛍光塗料によるマーキングが施される。
【ピット戦略】
追い抜きが難しいので、2ストップが基本。
フューエル・エフェクトは小さいので、Q2で脱落したドライバーは1ストップでくるだろう。
ストップ時間は、14秒+静止時間。
【レース展望】
以上の条件を考えると、マクラーレンやブラウンGPは有利。
トヨタやレッドブルには難しいレースになるだろう。
ウィリアムズにも、あったサーキットなので、活躍が期待できる。
ブラウンGPにタイヤ温度の問題が出なければ、勝負はハミルトンとブラウンGPの二人の勝負になると予想される。
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