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2014 Rd.17 アメリカGP観戦記 1勝以上の価値ある勝利

909128144-25803112014-s 今回のレースはロズベルグのものになるはずだった。見事なポールポジションから スタートを決めて、第一スティントはレースを完全にコントロールした。完全なニコの勝ちパターンである。 ところがここからハミルトンが逆襲にでる。最初のタイヤ交換を終えた第2スティントで徐々に差を縮めるとバックストレート直後のコーナーでズバッとインをつき、見事なオーバーテイクを見せてくれた。 レースはそのままハミルトンが勝利。ロズベルグにとっては厳しいアメリカGPになった。 シーズンの前半のロズベルグはこのような状況の時に勝てていた。それが彼がシーズン前半をリードできていた要因である。 このような逆転負けでレースを失うことは、ロズベルグに与えるダメージが大きい。なぜならロズベルグはこのような形でハミルトンを逆転したことがないからである。 最近、ロズベルグがややナーバスで、ハミルトンに余裕があるのは、最近の成績だけでなくチャンピオン経験の有無も大きく影響している。ハミルトンは一度チャンピオンの経験がある。 これはとても大きなアドバンテージである。ハミルトンはどうすればチャンピオンをとれるか知っている。さらにハミルトンは逆転勝ちでさらに自信を深めている。 だがF1は機械を使うスポーツなので、何があるかはわからない。このレースの結果で2人の差は24ポイント差に広がった。だがこれはハミルトンがリタイヤして、ロズベルグが優勝すれば逆転できる差である。 さらに最終戦でのダブルポイントも大きな影響を与える。もしこの24ポイント差のまま最終戦を迎えると、ロズベルグが優勝してもハミルトンは3位になればチャンピオンだが、4位以下だと逆転される。 もちろん今のメルセデスの競争力を考えると、トラブルがなければ3位は難しくはない。だが最近のウィリアムズの躍進ぶりを見ると、簡単なことでもない。 そう考えると次のブラジルGPでロズベルグはなんとしても、ハミルトンとの差を詰めたい。そして最終戦に向けてプレッシャーを掛けたい。