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2011 Rd11 ハンガリーGP 観戦ガイド

ハンガロリンク・サーキット 

【開催国概要】
開催国:ハンガリー共和国
首都:ブタペスト
地理:中央ヨーロッパの内陸国
人口:10,032千人(世界80位)
GDP:約15.7兆円(世界第33位)
公用語:ハンガリー語
通貨:フォリント

【サーキット】
ハンガロリンク
4.381km×70周=306.458km

多くの中低速コーナーと長いストレートを持つテクニカルなサーキット。
DRSがあっても、オーバーテイクは簡単ではない。
普段はレースが少ないことから、市街地サーキットのように金曜日の朝と日曜日 
の午後では路面コンディションが全く異なる。
周回ごとにグリップが向上するため、予選最後のアタックが勝負の分かれ目。

過去10回開催されているハンガリーGPで、ポールシッターが優勝したのは5回。
決勝レースでの追い抜きは、ほぼ不可能なため予選が重要な意味を持つ。
ただし過去5年間を見ると、PPが優勝したのは1回だけ。
予選順位と共にスタートダッシュも重要である。

ただ、このハンガリーGPは波乱のレースが多いことでも、知られている。
2008年、マッサが優勝目前でエンジントラブルでリタイヤしたことは、記憶に新
しいし、2006年にはトップを走るアロンソがリタイヤし、ホンダのバトンが初優勝を飾った。1997年にもトップ独走のアローズをドライブする、D・ヒルが残り数周でスロー
ダウンしたこともある。

スタートから1コーナーまで約400mと長いので、スタート直後の順位争いが激しい。

オーバーテイクが可能なのは、ストレートとターン1での飛び込みである。
今年は長い直線でDRSが使用できるので、例年以上のオーバーテイクが見られるだろう。
気温は例年高く、降雨は非常に珍しい。

 【エンジン】
全開率は57%と低くエンジンの負荷は少ない。
ただ、高温になることが予想されるので、温度的には厳しく、エンジン冷却は重
要な要件である。
低速コーナーが多いことから、低回転域でのトルクが重要であり、ルノーエンジ
ンは有利。

【シャシー】
ダウンフォースが大きいセットアップが基本。
効率のいいアンダーフロアから得るダウンフォースが重要になる。
また、低速コーナーではメカニカルグリップも必要になる。
その為、リア・サスペンションを柔らかくしたいが、空力の安定性とのバランスが難しい。ブロウンディヒューザーが良ければ、アドバンテージを得られる。

【タイヤ】
ピレリははスーパー・ソフトとソフトを持ち込む。
タイヤには比較的優しいサーキットである。
低速コーナーが多いため、リアタイヤのタレやグレイニングは致命的となるので、
丁寧なアクセルワークが必要。
金曜日から日曜日に向かって劇的に路面状況が改善されるので、金曜日から日曜
日の路面状況を想定したセットアップが重要になる。

【DRS】
今回は一カ所だけDRSゾーンが設けられる。
検知ポイントはターン13と14の間置かれる。
DRSは最終コーナー立ち上がり70mから有効にできる。
直線が長いことを考えると、例年追い抜きの見られないGPであるが、今年はエキサイティングなレースになるかもしれない。

【ピット戦略】
3ストップが基本で2ストップも可能。
オーバーテイクが難しいので、いつタイヤ交換するかタイミングを見極めることが重要になる。
フューエル・エフェクトは少ない。
ストップ時間は、16.5秒+静止時間。

【レース展望】
予選で速いレッドブルだが、決勝レースのペースはマクラーレンとフェラーリに肩を並べられてしまった。
だからこの3チームの誰が勝ってもおかしくはない。
今年の傾向も見るとこのコースでは、レッドブルとフェラーリがやや優勢で、ドライコンディションだとアロンソが優勝候補の最有力である。

【過去5年間の優勝者】
2006 J.バトン  <ホンダ>
2007 L.ハミルトン <マクラーレン>
2008 H.コバライネン<マクラーレン>
2009 L.ハミルトン<マクラーレン>
2010 M.ウェバー<レッドブル>

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