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2012 Rd11ハンガリーGP観戦記

▽ハンガリーGPらしいレース
実にハンガリーGPらしいレースだった。このコースは追い抜きが難しいコースである。極端なことをいうと追い抜きが不可能なコースである。抜かれるのは最終コーナーの立ち上がりでミスをして加速が鈍い場合のみ。そういう意味で言うとポールポジションを獲得したハミルトンがそのまま優勝したのは象徴的な出来事であった。

ハミルトンは常に1位をキープする事に集中し続けた。例え2~3秒遅くても抜かれない以上、彼が全力で後続を引き離す必要はない。常にタイヤの状態を考えて、2位のドライバーにタイヤ交換のタイミングで抜かれないことだけを考えていた。実際、ハミルトンのタイムは2位のロータス二台より遅かったが決して抜かれることはおろか脅威を与えることすらできなかった。彼はタイヤの状況を考えて、最終コーナーに集中し、その他は抑えて走っていた。
一時期、ピットからルイスに「プランB」で行くぞと無線が入るが、彼らが3ストップを採用することはあまりにも非合理であり、これは考えられなかった。
 シミュレーション上は3ストップの方が速かったのだが、このコースはとにかくポジションを重視しなければならない。タイム計算はあまり意味がない。よって 終始、ペースをコントロールしたハミルトンが優勝した。ハンガロリンクはモナコと一緒で予選からレースが始まっている。見事な予選の走りを見せたハミルト ンが見事なスタートを見せた時点で勝負はあった。

▽ロータス二台がルイスに迫るが
その優勝したハミルトンに対して唯一迫ったのがロータスの二台だった。最初の二つのスティントではグロージャンが、最終スティントではライコネンがハミル トンに接近した。どうしてもルイスが抜けないグロージャンは二回目のタイヤ交換をルイスより1周早くして、アンダーカットを狙ったのだが、彼のマシンはプ ライムではタイムが上がらず、追い抜くことができなかった。

その為、後からタイヤ交換したライコネンにピットアウト直後の1コーナーで激しくやり合った末に抜かれてしまう。実はライコネンがステイアウトしている 間、グロージャンは周回遅れのマシンに引っかかりタイムを大きくロスしていた。その為、彼はライコネンに先行され、グロージャンはルイスにチャレンジする 機会を失う事になった。

グロージャンはプライムでのタイムが良くなかったことを考えると、彼がアンダーカットを仕掛けるのは最初のタイヤ交換(オプションからオプションに交換)の方が良かった。そうすればいいタイムを記録できていただろうから、彼にもチャンスはあった。

一方キミはプライムでのペースが良く、ハミルトンに追いつくがやはり仕掛けることはできなかった。ロータスの二台はタイムだけを見るとハミルトンより良 かったが、ハンガロリンクで前に行かれると後ろのマシンは為す術がない。(もちろんハミルトンが必要以上にタイムを上げなかった事実はあるが)
またロータスのマシンはハミルトンの1秒以内に入るとかなりタイムが落ちていた。これはハミルトンの乱気流に入るとマシンが安定しなかったのだろう。だからコース上で抜くのはほとんど不可能であった。

だからロータスは予選でのパフォーマンスを上げていかなければならない。
それが優勝の条件である。

▽失望の可夢偉
可夢偉のハンガリーGPは失望と共に終わった。彼らは終始ペースがなく、まったくレースにならなかった。普通GPが3日間開催されると一つくらいいいこと もあるのだが、なぜかこの週末は可夢偉にとって最悪の週末となった。理由はダウンフォース不足。なぜか彼のマシンはダウンフォースがDRS作動時並みに少 なかった。これでは勝負にならない。理由は不明。そして最後は油圧系のトラブルで最終ラップにリタイヤ。こうなれば気持ちを切り替えて次のレースに臨むし かない。可夢偉にとっては次のレースが待ち遠しい長い夏休みになりそうである。

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