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2013 Rd3 中国GP観戦ガイド



 【開催国概要】
開催国:中華人民共和国
首都:北京市
地理:東アジアのユーラシア大陸東岸に位置し、広大な国土と10億人を超える人口を有する
政治:事実上の中国共産党の一党独裁体制。
公用語:中国語
気候:広大な国土を持つ為、バラエティ豊かな気候を持つが、レースがおこなわれる上海は東京によく似た気候を持つ。

【サーキット】 
上海インターナショナル・サーキット
5.451km×56周=305.066km
コーナー数:16

長い直線二本、トリッキーな低速コーナー及び中高速コーナーが組み合わさった、マシンの総合力が求められるサーキット。
セクター1はスローコーナーが多く、ターン1は大きく回り込むタイトなコーナー。セクター2はサーキット唯一の中高速コーナーであるターン7と8が低速に左コーナーと共にある。
セクター3は長い直線を低速コーナーでつなげた区間。F1カレンダーの中で最も長い直線がある。

気温的にはマレーシアよりメルボルンに近い。
レースでは雨に見舞われることも多く、タイヤ交換のタイミングや選択するタイヤの種類が勝負を分けることも多い。
コースを上から俯瞰すると、上海の「上」の字がイメージされていることがわかる。
 【エンジン】
全開区間の距離は長いが、1周あたりの全開の比率は低い。
これは長い直線区間と低速コーナーが混在している為である。
直線スピードの稼げるトップエンドのパワーと立ち上がりのトルクの力強さが欲しいが、両立するのは難しい。
最高速:322km/h(DRS ON)、310km/h(DRS OFF)
全開率:55%
燃料搭載量:148kg
燃料消費量:2.55kg/LAP

【シャシー】
タイトな曲がりこんだコーナーと中高速のコーナーが配分されており、セットアップが難しい。
また長い直線が2本あるので、ダウンフォースの配分には、慎重さが求められる。
ダウンフォースのレベルとしては、ミドルレベル。
また直線への立ち上がりでは、トラクションが求められ、タイムやオーバーテイク時の影響が大きい。
ダウンフォースレベル:ミディアム/ハイ
フューエルエフェクト:0.34秒/10kg

【ブレーキ】
摩耗レベルは中程度。
長い直線の後でビッグ・ブレーキング・ポイントが三カ所存在するが、直線が長いので冷却面では問題はない。
燃料満載でスタートする為、序盤はマシンが止まりにくく、ブレーキングは難しい。
ブレーキング率:14%

【DRS】


DRSゾーンは二カ所設置される。
最初はターン11とターン12の間に検知ポイントがあり、起動開始地点はターン13を立ち上がってバックストレートのほぼ真ん中より少し手前である。
二つ目は最終コーナーであるターン16の手前で検知し、ホームストレートで起動が可能になる。

【タイヤ】
ピレリタイヤはソフトとミディアム・タイヤを持ち込む。
今年のコンパウンドは柔らかくなっているにも関わらず、これは昨年と同じである。
昨年よりタイヤは繊細で注意深い管理が求められる。
二つのタイヤの予想タイム差は0.5秒。
ソフトタイヤは今シーズン初投入。
ミディアムタイヤは最初の2レースで使われ、気温の低いオーストラリアGPでは30周前後走れた。
メルボルンよりは高速コーナーが多いが、セパンほどは多くない。
気温は二つよりも低く、摩耗率は普通が予想される。
マレーシアと違い、フロントタイヤが重要な鍵を握る。
フロントタイヤは大きく曲がり込むコーナーで大きな負荷がかかる。
ただしリアタイヤのタレには気をつけないと、コーナーの後に続く長いストレートでオーバーテイクされる可能性が高い。
ただし予選ではフロントのタイヤを素早く温めたいので、タイヤへの負荷が高いマシンは有利。

【ピット戦略】
ロスタイムは17.5秒+静止時間。
昨年は勝ったニコ・ロズベルグは2ストップだった。
最初のタイヤ交換が予選で走ったソフトタイヤで13周目。
これが2ストップのタイヤ交換のウィンドウになる。
残りは21周と22周でほぼ同じ距離をミディアムで刻んできた。

予想では2ストップが3ストップより7秒速い。
ただ2ストップだとスティント最後の5周がかなり厳しいので、タイヤの管理を慎重にしなければならない。
昨年よりコンパウンドは柔らく、タイヤ戦略面で見ると今年の中国は非常に興味深い。
タイヤに優しいロータスとフォースインディアには有利に働く可能性もあり。

セーフティカーの登場の確率は43%。
1レース当たり0.7回セーフティカーが登場している。
2005年と2010年には2回登場している。

【天気予報】
例年、低温になることが多く、雨が降る機会も多い。
2009年と2010年はウェットコンディションだった。
予想気温は18~20度でこれはF1の基準としてはかなり低い。

【レース展望】
レッドブル、フェラーリ、メルセデス、ルノーが横一線。
予選の出来不出来が結果を左右する。
現役ではハミルトンだけが二勝をマークしている。

【過去5年間の優勝者】
2008 L.ハミルトン <マクラーレン>
2009 S.ベッテル<レッドブル>
2010 J.バトン<マクラーレン>
2011 L.ハミルトン <マクラーレン>
2012 N.ロズベルグ<メルセデス

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