ウィリアムズを離脱すると伝えられているパストール・マルドナドがロータスと契約間近である。
マルドナドとヒュルケンベルグが争っていたロータスのシートが決まりそうである。投資会社との協議が続くロータスは、契約がまとまり資金が確保できればヒュルケンベルグと契約する方針だったが、未だに契約は締結されていない。時期があまり遅くなると来シーズンのドライバーを選ぶ選択肢が限られる。その為、近いうちにロータスはドライバーを決める模様である。
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予想されたように怪しげな投資会社との契約は締結されず、資金難にあえぐロータスはマルドナド契約を結びそうである。マルドナドは「まだサインはしていない。サインするのは早すぎる。シーズン終了までに決定すればいいよ」と余裕のコメント。
通常、スポンサー契約には成績条項が組み入れられている事が多い。これはコンストラクターズ何位以下とかポイント数が一定の値を下回った場合に、契約を解除できる条項である。ウィリアムズは今年たったの1ポイントしか獲得しておらず、どう考えても契約上の成績条項を下回っているのは明らかである。その為、マルドナドをバックアップするベネズエラの石油会社PDVSAはペナルティを支払うことなく契約を解除できると見られる。
ウィリアムズはマルドナドの後任としてマッサと協議している。ボッタスは残留されると見られるが、膨大なベネズエラマネーを失ったウィリアムスが資金を持たない彼を走らせることができるのか、不透明である。
ロータスのシートも獲得できないヒュルケンベルグは、フォースインディアとの交渉を本格化すると見られるが、ここで資金を持つシャルル・ピックが売り込みしていると見られ、ヒュルケンベルグは昨年の可夢偉と同じく活躍しながらもシートを失う危機に直面している。
過去においてもペイドライバーと言われるドライバーは多くいて、少ないながらもシューマッハーなど成功したドライバーもいる。だが来年に向けてのシート争いはあまりにも極端である。持ち込める資金の額も昨年とは一桁違う状況であり、このままいくとグリッド上にいる半分以上のドライバーがペイドライバーとなりそうである。これがF1の正しい姿なのだろうか。