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2014 Rd.1 オーストラリアGP観戦記5 宝物を見つけたマクラーレン

マクラーレンは開幕戦で優勝こそ逃したが、メルセデスの次に多くの成果を持ち帰ることができた。いやひょっとするとマクラーレンはメルセデス以上のものを得たのかもしれない。 ルーキーのマグヌッセンは複雑なマシンを操り、みごとなレースを見せ2位。確かに今年マクラーレンはいいマシンを準備した。だが経験豊富で手強いライバル達を向こうに回して、初レース初表彰台は誰でもできるものではない。そしてバトンより上位でフィニッシュしたことは、この表彰台をより価値のあるものにしている。 優勝したニコは4勝目、3位のバトンは2009年のチャンピオンで、4位のアロンソは二度のワールドチャンピオンである。マシンが良ければ誰でも表彰台に上れるのであれば、チームは優れたドライバーに大金を払うことはない。 これは2007年に開幕戦のオーストラリアGPで3位に入賞したハミルトンを彷彿させる見事なドライビングであった。今回はハミルトンのリタイヤなど幸運はあったが、それをものにする実力は確かである。後半は前を走るリカルドを追いかけながらもミスはなく、追いすがるバトンも見事に抑えて見せた。この新人ドライバーがどこまで成長するのか、今年の注目である。 関連記事:マグヌッセンの能力は高い 関連記事:マクラーレンはマグヌッセンを起用すべき バトンはさらにプッシュしていかなければならない。この新人は並の新人ドライバーではない。ハミルトンがいなくなり、チーム内での存在を確固たるものにしたバトンだが、うかうかしているとマグヌッセンにやられてしまう。彼はペレスとはものが違う。 レースをフィニッシュしてマシンを降りた彼を見ただろうか。デビューレースで初表彰台にも関わらず実に落ち着いていた。普通なら飛び上がって喜ぶはずである。まるでもう10年もF1で走っていて、表彰台は普通と考えているような振る舞いである。そしてマグヌッセンがバトンを超えることができるようならば、マグヌッセンはチャンピオンを狙える逸材であると言うことである。 マシンはメルセデス以外とは戦えるレベルにある。マシンの速さはあるし、ドライバーはいいし、開発力もあるので、今年のマクラーレンは楽しみである。

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