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2014 Rd.7 カナダGP観戦記 温まらないピレリタイヤ

Sat_AUS_Engineer_35-s ピレリはカナダGPにモナコと同じスーパーソフトとソフトタイヤを持ち込んだ。モナコではタイヤの温まりが遅くて問題になったが、ここカナダでも同じ問題が発生した。 カナダのジル・ビルニューブ・サーキットは平均速度は速いのだが、中高速コーナーがなくタイヤへの負荷は低い。負荷が低いと言うことはタイヤへの入力が少ないと言うことであり、タイヤを温めるには苦労する。 だからピレリは最も柔らかい二種類のタイヤを持ち込んだのだが、それでも温めるのは難しかった。 今年のピレリタイヤは昨年よりいちランクほどコンパウンドが固くなっている。それも温まりが悪い原因の一つである。 日曜日はこの週末を通じて最も暖かかったのであるが、それでも難しかった。通常、早くタイヤ交換したドライバーが有利で、チームメイト同士であれば前を走るドライバーにタイヤ交換の優先権がある場合が多い。だが今回、ニコ・ロズベルグもセバスチャン・ベッテルも先にタイヤ交換したが、あとからタイヤ交換したチームメイトに抜かれてしまった。これが今回の勝者を決めた。 しかも今年のピレリのタイヤ選択はやや保守的である。これは昨年、タイヤトラブルに見舞われたのが影響していると思う。できるだけタイヤに問題が起こらないようにしているようにみえる。ワンメークスのタイヤ供給の場合、皮肉なことに問題が起こらないとニュースにならないというジレンマもある。 今年もピレリタイヤもなかなか一筋縄ではいかないようである。

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