ケータハムはオーストリアGPへ参戦できるのか?
ケータハムがオーストリアGPへ来ないのではないかという噂が出回っているのだが、本当に彼らは来週のGPに参加できないのであろうか。
元々この噂はケータハムがルノーと協同で進めていたスポーツカーの開発会社の株をルノーに売却したことに始まっている。またオーナーのトニー・フェルナンデスがF1に関心を失い、新たな投資家を探している事実とあいまって、急速に話が膨らんでいるようだが、ケータハムがいきなりオーストリアGPを欠場するとは考えにくい。
というのもチームはコンコルド協定を締結しており、年間通じての参戦が義務づけられている。それに反すればペナルティがある。また昨年までの成績に応じて支払われる分配金は分割で支払われるので、彼らがレースに参加しなければそれを受け取る権利を失う。
またチームが活動を停止する前には、主要なスタッフが移籍するのが通常で、現状ではそれが見られない。なぜなら資金が尽きたチームは給料を支払うことができなくなるので、優秀なスタッフから動いていく。
ただ2015年からのF1へ参戦が噂されているハンガリーの組織とは売却交渉をしていると言われている。これが事実なら交渉して高く売りたいチームがいきなりGPを欠場すれば、F1に参加する資格がなくなり、全てを失う。彼らがいきなり、このような行動を取るとは考えにくい。
もし彼らが本当にお金がなくてレースに参加できないのであれば、小林可夢偉に代えて、金持ちのペイドライバーを雇うだろう。
ただしオーストリアGPへの参加が大丈夫だったとしても、ケータハムが苦しい状況なのは変わらない。開発は遅々として進んでおらず、今ではマルシアにも大きく水をあけられていて、資金不足の影響が現れている。
ただ唯一の心配はルノーへの支払いが滞っていて、パワーユニットが使えなくなることであるが、ルノーほどのメーカーがいきなりパワーユニットを差し押さえる等の手荒なことをするとも思えない。
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