2014 Rd.9 イギリスGP観戦記 不運な可夢偉
可夢偉はオープニングラップのライコネンのクラッシュに巻き込まれそうであった。予選Q1で脱落したライコネンがコースアウトして戻る際に、バンプに乗り上げてコントロールを失いコースを横切った際に、可夢偉はコースアウトしてギリギリで接触を回避した。
赤旗中断中にフロントウィングを交換して再スタートした可夢偉だったが、それ以前とはまったく違うマシンに戸惑った。彼はコースアウトした際にフロアを傷めてしまい、多くのダウンフォースを失った。これでは高速コーナーの多いシルバーストーンで速く走れない。なんとか完走はしたものの、実りのない週末になってしまった。
イギリスGP前にチームの売却が発表され、体制が変更されたが、すぐにチームのパフォーマンスが向上することはない。それほど簡単なことではない。来年の可夢偉がどうなるのかは、まだ誰にもわからない。
だが彼はケータハムをドライブしていて、その実力をアピールできる立場にある。ただ問題は実力を結果に残せるかである。新しくチームに加入した人物が、自分がよく知るドライバーを連れてくることはよくある。
資金難が解消されなければ、新たなるペイドライバーが必要になるかもしれない。だが今の可夢偉にできることは、F1をドライブすることだけである。ほんの少しの幸運が舞い降りて、結果が残せることだけを願うしかない。
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