ハミルトン ニコとの戦いが激しい理由はデータにある
今シーズンは開幕から激しいバトルを繰り広げている、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグ。2人の差は本当に僅かである。
ハミルトンは2人の差がほとんどないのは、豊富なデータと透明性が理由であると述べている。それが理由でレース毎に結果が、2人の間を行き来している。
「カートにはデータがない。ピットストップもない。ブレーキ温度がどうしたとかの話もないし、ブーストボタンもない」ハミルトンが述べた。
「だから君がアドバンテージを持っていれば、そのアドバンテージを維持できる。後ろの奴らは何もわからない」
「でもF1では情報がありすぎて、何かを隠すなんてことは難しい。F1にデビューした年のフェルナンド(アロンソ、2007年のチームメイト)との経験は興味深い」
「フェルナンドはとても速くて、彼は僕の知らないテクニックを使っていた。幸いなことに僕は、彼のデータを見る事ができた。もしデータなしだったら、最初の年に彼を負かすことはできなかった」
「ニコが速い時は自分が彼のデータを見る事ができるし、僕が速い時は彼がデータを見られる。例えば燃料消費だ。この前のレースが終わった後で、彼らは僕がどうして燃料消費を抑えているのか気がついた。次のレースで彼はその方法を試すだろうし、燃料消費で差が縮めてくるだろう」
2人の間は本当に差が少ないので、予選での差がレースでの結果につながり、ピットストップを少し遅らせることによっては、順位の変動につながることもある。
「そうなんだ。でもそれはゲームだよね。接戦なのはすごいよ。僕は手を抜いて勝てるような状況は望んでいない。最後の最後まで力を出し切って勝てた時の感情は言い表せない。もし君が誰かを打ち負かしたら、それがチームメイトだったと言うだけの話だ」
ニコは予選を5勝4敗でリードしているが、レースではハミルトンが5勝でニコが3勝である。ポールポジションが有利な状況をもたらし、レース作戦での優先権が与えられるし、タイヤの寿命も楽になる。だからハミルトンはドイツGPでは予選に焦点をあててくる。
「今後のシーズンで予選がとても重要になるのは明らかだ。同じマシンをコース上で抜くことは難しい。ピットインだけが唯一の方法だ。だから有利な状況になるようにしなければならないが、それは簡単じゃないよね。だってある時はニコが速くて、ある時は僕の方が速いから」
今週末、ドイツGPに望むハミルトンはシーズンは振り出しに戻ったと感じている。ニコとの差はわずか4ポイントであり、これは1位と2位との差よりも小さい。
「今までは5勝しているけど劣勢だったと感じている。自分が必要なレベルに引き上げなければならない。シーズン後半に新しい気持ちでのぞんでいける。2人の間で僅差の戦いになるだろう」
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