ベッテル フェラーリ移籍!
4回連続のワールドチャンピオンに輝いたセバスチャン・ベッテルがレッドブルを今年限りで離脱することを発表した。
ベッテルの後任は予想通り、トロ・ロッソのダニエル・クビアトである。彼は今年、初めてのF1シーズンを過ごしているが、トロ・ロッソで印象的な走りを見せている。
ではベッテルはどこへ行くのか?
これも予想通り、フェラーリの移籍し、アロンソの後任として走ることになる。
ベッテルのフェラーリとの契約がこれほど早く決まると言うことは、それ以前から交渉が持たれていたのは間違いない。そしてベッテルとの契約締結を待って、フェラーリはアロンソにこの事実を伝えたのだろう。
こうして最近珍しい、大物ドライバーの玉突き移籍が発生した。
ベッテルの移籍の理由は、やはりフェラーリはF1において伝説的なチームであることが大きい。誰もがこの伝説の赤いチームで走ることを夢見る。彼もその魅力に抵抗することはできなかった。
それと今年、レッドブルのチーム内でベッテルの絶対的な地位がリカルドによって脅かされていることもある。昨年までは全てがこのドイツの若者を中心に動いていた。だが今年はリカルドが常に先行し、これまでのような心地よさはなくなった。これは常にレッドブルと共に成功してきたベッテルにとって耐えきれなかったのだろう。またこれまでレッドブルの成功をマシン面から支えてきたエイドリアン・ニューウェイが引退することも、大きな原因のひとつであるのは間違いない。
とはいえ、ずっとレッドブルのプリンスとして活動してきた、彼が移籍するのであるから、大きな決断である。
だがベッテルのフェラーリ移籍は前途多難である。フェラーリは現在、体制を大幅に見直している途中であり、来年の復活が難しいと見られている。ジェームス・アリソン以来、大物エンジニアの獲得もない。パワーユニット担当の責任者であったルカ・マルモーニが解任されて、モンテゼモーロも退職。フェラーリは再建の途中である。
今年初めて競争力のないマシンにのったベッテルにとって、来年は今年以上に厳しい戦いが待っているかもしれない。しかし、その時こそ4回のワールドチャンピオンであるベッテルの真価が問われる。来年のベッテルはおもしろい存在になるかもしれない。
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