F1 ニュース&コラム Passion

レッドブルがチームオーダーを出せない理由

JUGEMテーマ:スポーツ

2010年シーズン、レッドブルは最後までチームオーダーを出さなかった。 多くの関係者がレッドブルはチームオーダーを出すべきだと話していた。 フェラーリが作戦ミスをしてくれたお陰で、ベッテルが逆転してチャンピオンになったが、もし彼らがチャンピオンを取り逃がしていたら、非難されていたことは間違いがない。 だが彼らには、チームオーダーを出したくても出せない理由があった。 レッドブルはご存じの通りエナジードリンクメーカーである。 エナジードリンクというのも、よくわかりにくいジャンルではあるが、他に適当な言葉がないので、こう呼ばしていただく。 飲めば元気になると言われる飲み物である。 彼らは「レッドブル」という名のドリンクのマーケティングのために、多くのスポーツをサポートしており、その中の一つがF1である。 彼らはそのスポーツをサポートするという姿勢において競合他社を圧倒しており、その効果により、莫大な売り上げを記録している。

 彼らのマーケティングの特徴は、挑戦する個人をサポートする姿勢だ。 モータースポーツを筆頭にXゲーム、エアレース等の個人競技を多くサポートしている。 ユニークなところでは成層圏からのフリーフォールする人間までもサポートしている。 もちろん彼らとて、サッカーなどのチームスポーツをサポートしていないことはないが、彼らの予算の多くが個人競技をサポートしていることに費やされているのは注目に値する。 レッドブルのポリシーは挑戦する個人を応援することであり、チームのために個人が犠牲になるというものではない。 その彼らにとってチームオーダーを出すことは考えられないことであっただろう。 競技する個人をサポートする彼らにとってチームオーダーにより、その結果を左右することは、彼らのサポートポリシーを180度転換させることでもあり、決して受け入れられない。 だから彼らがこれからもチームオーダーを出すことはないだろう。 もしチームオーダーを出してチャンピオンになっても、レッドブルはうれしくはないだろう。 それは彼らのポリシーではないからだ。 マーケティングとは常に首尾一貫したメッセージを言葉ではなく、行動で発信し続けることである。 そう考えるとレッドブルはそのメッセージをぶれさせることなく、見事にチャンピオンを獲得して見せた。 お見事である。 だからこそレッドブルはエナジードリンクメーカーで世界一の座を獲得したのだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください