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これが本当にメルセデスの実力なのか?-2015 Rd.1 オーストラリアGP観戦記

_j5r2822 2015年の開幕戦がオーストラリアGPのメルボルンで開催され、昨シーズンのチャンピオン ルイス・ハミルトンとメルセデスが圧勝した。 ライバルはオフシーズンの間にメルセデスとの差を詰めようと努力を重ねてきたが、結果だけを見れば昨シーズン以上の差が付いている。 予選でポールポジションのハミルトンと3位マッサとの差は1.3秒もの大差が付いた。これは全体のラップタイムを比較すると、昨シーズンのどの予選タイムよりも差が大きい。 もちろん、この差が本当の実力通りかどうかは、まだ見極めることができない。というのもマッサは予選で追い風のセクター1とセクター2で慎重に走っており、ベストのパフォーマンスを見せているわけではないからだ。 それにこのアルバート・パークサーキットは典型的なストップアンドゴーサーキットなので、マシンの性能差を見極めるのは難しい。 ただ不吉な数字がある、今回予選でメルセデスは最高速度でTOP10に入ることができなかった。これは昨年にはなかった現象である。 これは彼らのダウンフォース量が大きく、それに比例して抵抗が増えていると見るのが自然である。そしてこのアルバート・パークサーキットはダウンフォースがタイムに及ぼす影響が、例えばカタルーニャや鈴鹿などに比べて小さい。つまりメルセデスはその性能を余すことなく発揮できないサーキットで圧勝したと言うことである。 それを考えると、次のマレーシアのセパンサーキットでメルセデスがどの程度のタイムを出すのかは興味深い。その結果次第では今シーズンのチャンピオン争いは2人のドライバーンに絞られるかもしれない。