5基目のパワーユニットが使用可能へ
マレーシアGPでF1チームのボス達が集まり今年のパワーユニットを1基増やすべきかどうかを議論し、5基目のパワーユニットの使用に向け、基本的な部分で合意に達した。細かい部分の調整が終われば、中国GPまでに正式発表される見込みである。
昨年は5基許されたパワーユニットだが、今年は1基減らされて4基でシーズン19戦を走らせなければならない。昨シーズン6基目のパワーユニットを投入したドライバーが複数人いたことを考えても、この制限はかなり野心的な目標である。
このルール変更は金曜日のフリー走行での走行距離を延ばす目的で導入を検討されている。今年、パワーユニットの耐久性を心配するチームはフリー走行での走行を抑えている。当然、高いお金を払ってサーキットへ来ているファンに取ればおもしろい事態ではない。
だがこのルール変更は、パワーユニットで苦しんでいるチームに恩恵を与えるかもしれず、賛否両論がある。
例えばレッドブルのリカルドは開幕戦のフリー走行でいきなりパワーユニット交換するとFIAに申告した。この突然のパワーユニット変更の理由は明らかにされていないが、ルノーのミスではないかと疑われている。これでリカルドは今年残りのレースを3基のパワーユニットで戦わなくてはならず、もう追加でもう一基投入するのは避けられない状況である。なぜなら今年のパワーユニットは4基で20レース戦う耐久性は持たされているが、3基で19レース戦うのは難しい。
メルセデスはパワーユニットの信頼性に問題を抱えてはいないので、4基でも5基でも問題はないだろう。もちろん4基のPUでシーズンを乗り切るのはメルセデスにとっても困難な目標ではある。
ただ1基増えた場合、パワーユニットメーカーからの請求書が増えるかもしれない。そうなればただでさえ経営難のチームが同意するとは思えない。また追加の請求書なしでサプライヤーが新しいパワーユニットを気前よく提供してくれるとも思えない。
その部分の調整が終われば、5基目のパワーユニットの使用は正式に発表されるであろう。
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