ハミルトンがフェラーリへ移籍するのではないかと噂されているが、それは実現するのであろうか。
残念ながら、これは単なる噂に過ぎない。この噂は今年末でメルセデスとの契約が切れるハミルトンがまだ契約延長していないことからきている。
だがハミルトンとメルセデスは契約延長交渉の真っ最中である。マレーシアGPで発表されると言われていた両者の契約だが、まだ発表されていない。
その為、ハミルトンがフェラーリと交渉しているという話になったようだ。
だがハミルトンはメルセデスに満足しているし、メルセデスもハミルトンに満足している。では、どうして両者の契約交渉は長引いているのであろうか。
それはハミルトンがマネージャーを使わずに、自分自身で契約交渉をしているからである。もちろん契約書の文面などは弁護士等の助けを借りているが、交渉自体は彼自身がおこなっている。
最近のドライバー契約は複雑になる一方で、たくさん決めなければならないことが多くある。それをドライバー自身がやればなかなか進まないのは当たり前の事である。
それにベッテルに満足しているフェラーリが、ライコネンの代わりにハミルトンをのせるとは思えない。ベッテルとライコネンのペアはとてもうまくやっていて、サーキットを離れても仲が良い。
そんな状況を捨ててまで、ハミルトンと契約するのはかなりのリスクがある。本当のトップドライバー同士を組み合わせるのはセナとプロストを見てもよくわかるが、本当に難しい。
フェラーリがあえて、そんな危険を冒すとはとても思えない。実際、フェラーリの代表であるアリバベーネは記者の問いに対してこう答えている。
「ルイスから電話があったかだって?あるわけないだろう」
「パドックにいる全てのドライバーはフェラーリをドライブしたい。これは普通のことだ。それはワールドチャンピオンであってもね」
「今のドライバーに満足しているよ。でもこれはキミとサインするということではない。これに関してはとてもはっきりしている。キミにはそれは君自身のパフォーマンス次第だと話してある」
「バーレーンGPで彼は素晴らしいドライバーある事を見せてくれた。だから今、キミとサインするかと聞かれれば、そうだと答えるよ。だからといって私はドライバーに寝て欲しくはない。彼には起きていて欲しいよ」
「現時点では契約は白紙だ。いつかサインするだろう」
この発言を見ても、フェラーリが現時点でベッテルとライコネンに満足しているのは明らかである。
赤いハミルトンを見るのは、もう少し先の話になりそうである。