メルセデス 実力をスペインGPで披露
メルセデスはスペインGPの予選で直接のライバルであるフェラーリのベッテルよりも約0.8秒も速かった。レースペースになるとこれほどの差はないが、それが彼らの実力をそのまま表しているとは思えない。
スペインGPのレース終盤、ハミルトンがベッテルをかわした後、チームからの指示を無視してチームメイトのロズベルグを追いかけ始めた。この時、メルセデスの実力の一端が垣間見えた。
ハミルトンは他のライバルよりも1.6秒速いタイムを記録したのである。優勝へ向けて流していたロズベルグもライバルより0.8秒も速かった。
もちろんハミルトンの速さの理由の一つには、3ストップにしたのでタイヤの寿命が他より若かったことはあげられる。だがそれだけで全ての理由を説明できない。
実際、メルセデスはレースではタイヤを労るために、意図的にペースを落としている。無理にペースを上げてギャップを作っても、セーフティーカーなどが出たら、差はなくなるので、意味がないからである。それならペースを落としてタイヤを温存して、セーフティカー後のレースで速く走った方が合理的である。
直接のライバルであるフェラーリがタイヤに優しい特性を持っていることもあり、メルセデスはタイヤ寿命のコントロールにはとても注意を払っている。
ロズベルグはペースを落としていたにも関わらず、3位のベッテルに45秒もの大差をつけた。
トラブルなしのメルセデスを破るのは、昨年以上に難しい挑戦になりそうである。
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