2013シーズン 主なレギュレーション変更点
いよいよ今週末に2013年のF1シーズンが開幕する。
その前に今年のルール変更点を見てみよう。
今年のF1は2.4L V8エンジンの最終年になる。
その為か、レギュレーションの変更はほんの少ししかない。
数少ないレギュレーションの変更は下記の通り。
【DRSの使用】
2013年DRSは決勝レース以外でも使用区域が制限される。
昨年までは予選、フリー走行では自由に使うことが許された。
【アクティブ・ダブルDRSシステムの禁止】
アクティブDRSとはリアウィングのフラップが動くとエンドプレートから隠れていた吸入口が表れ、そこからフロントウィングへ空気を導き、フロントウィングの裏面から放出することにより、フロントウィングのドラッグを減らすことを目的に導入された。
昨年、最初に導入したのはメルセデスGPである。
このアイディアにはレッドブルやロータスも追随した。
これが今年は禁止される。
ただしDRSが動作していない状態で有効になるパッシブ型のダブルDRSは今年も許される。
【段差ノーズ】
フロントノーズの高さ規定により表れた「醜い」フロントの段差だが、今年は段差を滑らかにする化粧パネル、通称「バニティパネル」が許可された。
ただこれは許可されただけで、装着が義務づけられたものではない。
よって装着したチームもあれば、そうでないチームもある。
ロータスとケータハムは装着していない。
彼らはこれを付けることによる重量増を嫌った。
このパーツの重さは軽いがマシンの上部の重量増を伴い、それを彼らが嫌うことは理解できる。
だが見た目の派手さの割りに、これはマシンのパフォーマンス的な影響は少ない。
でなければ昨年彼らがこの段差を無視した理由がないし、今年も段差を解消しないチームがいる理由もわからない。
【クラッシュ・テスト】
安全性を担保するために今年はクラッシュテストが強化された。
さらに使用される全てのモノコックに関して静過重テストを課せられる。
【夜間外出禁止】
2013年は木曜夜のチームスタッフの夜間作業禁止が6時間から8時間に延長された。
シーズン中の例外は、昨年の4回から2回に引き下げられた。
【フロント・ウィングのテスト】
2013年のフロント・ウィングのたわみテストがさらに厳格化される。
これはレッドブルを念頭に置いた処置だろう。
だがこのテストは毎年厳格化されているが、レッドブルの速さに影響は出ていない。
【最低重量】
マシンとドライバーの最低重量は、ピレリの2013年タイヤの重量が2kg増量したことにともない640kgから642kgに引き上げられた。設定された重量配分もこれに応じて調整される。
【不可抗力】
予選中にマシンがコース上でストップした場合、それが不可抗力であれば予選タイムが認められていたが、その規定が排除された。
つまり今年は予選中にマシンが止まった場合、いかなる理由があろうともペナルティの対照になる。
もちろん義務づけられた1リットルの燃料サンプルは必要である。
【予選】
2013年の参戦リストは、HRT破産により2012年よりも2台少ない22台となる。
その為、Q1とQ2では7台ではなく6台のマシンが振り落される。
最後の4台はケータハムとマルシアで決まりなので、昨年はQ1で一台しか落ちなかった既存チームから2台が予選落ちになる。
これはかなりの緊張感を伴うだろう。
【チャンピオンシップ参戦料】
ファンにはあまり関係ないがチャンピオンシップ参戦料が値上げされた。
コンストラクターズ・チャンピオンであるレッドブルは2013年チャンピオンシップに参加するために基本料金50万ドルに加え2012年ワールド・コンストラクターズ・チャンピオンシップで獲得したポイント掛ける6,000ドルを支払う。
それ以外のチームも同様である。
つまり速いチーム(大抵お金を持っている)からより多くのお金をいただこうというアイディアである。
FIAスタッフの移動がファーストクラスになることは間違いないだろう。
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