イタリアGPで残り全てのトークンを使用したメルセデスのパワーユニット(以下PUと略)を搭載したハミルトンが圧勝したが、彼らはどの程度進化したのであろうか。
ライバルチームであるロータスのアラン・パーメインはメルセデスはPUのアップグレードで0.3秒縮めたと述べている。
「モンツァでメルセデスは0.3秒縮めた」
「正確なことはわからない。自分達を担当しているメルセデスの人間と話をしたわけではないからね。もし自分達がそれを手に入れられれば素晴らしい。でも今のPUでも十分満足しているよ」
「自分達の三基目のPUはモンツァに投入し、問題なく動いた。どういう計画になっているかは知らないし、四基目のPUがアップグレードされたものになるのかどうかもわからない」
新しいPUが手に入らないにもかかわらず、ロータスはシンガポールでも、スパやモンツァのようないいパフォーマンスが見せられると信じている。
「過去数戦と同じ結果を残せないという理由はない。マシンを予選で上位10位にいれ、レースでも10位以内を目指す。シンガポールはパワーが必要なサーキットではないので、ルノー勢が競争力を高めてくるのは間違いないが、その目標を達成できると思っている」
もしメルセデスが新しいPUで0.3秒速くなっているとすると、彼らのPUは約30馬力ほど向上していると思われる。先日、お伝えした通りホンダはメルセデスに240馬力の差があると見られている。そう考えると現時点では270馬力の差があるのかもしれない。
ホンダも進化しているが、ライバルもまた進化している。本来であれば追いかける方が有利な立場のはずだが、新しいPUは複雑で新しく、また開発にも制限がかかっているので、追いかけるホンダも苦しい立場である。