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ベッテルはマシンがいいから勝てるのか?

ベッテルはあまりにも簡単に勝つので、評価が低いという人もいる。マシンがいいから勝てるんでしょといわれることも多い。確かにそれは間違っていない。 速いマシンに乗ってポールポジション取って、スタートで前に出て、そのまま勝ってしまうと一見楽そうに見える。先頭を走っていれば、後ろとのギャップをコントロールできるし、優位にレースをすることができる。だがベッテルのすごさはそれだけはない。マシンの性能にに頼った走りをしていたら、4年も連続でチャンピオンになれない。 それが端的に表れたのが日本GPだった。予選でKERSが使えずに2位スタート。スタートで出遅れた第一スティントは3位。ここで2位のウェバーは2周目と10周目のタイムはほぼ同じ。つまりタイヤのタレで失われるタイムと燃料が減少して速くなるタイムがプラスマイナスで同じであったと言うことである。一方、ベッテルはタイヤ交換する直前の13周目のタイムは2周目より1秒速い。これは同じタイヤを履いていてもベッテルは、ウェバーよりタイヤを長持ちさせることができることを証明している。 これまでベッテルは、ポールポジションからスタートしてクリアエアの中を走るので、タイヤを痛めないと説明されてきていた。だが事実は違う。彼はウェバーの後ろを走っている時でさえ、タイヤを持たせることができた。これは彼のドライビングが正確であることを意味している。 この正確な走りが遺憾なく発揮されたのが第二スティントである。彼は第二スティントを37周目まで引っ張った。前を行くグロージャンは30周目にタイヤ交換している。タイヤ交換後のグロージャンはベッテルよりも速いのだが、その差はわずかに0.2~0.3秒。新しいタイヤを履いたドライバーと20周を超えたタイヤを履くドライバーのタイム差とは思えない。しかも一度ではあるが二人のタイムが逆転したラップすらある。そしてタイヤ交換後のベッテルは、2周でグロージャンに追いつき、その周にオーバーテイクした。 もちろん彼が勝つのにマシンの競争力は貢献している。だがマシンの力だけで勝っているのではない。マシンの力に頼って一度勝てるF1ドライバーはたくさんいる。だがそれを続けるには実力が必要である。彼は勝つだけの実力がある。だから高い競争力を持つマシンを充分に活かすことができる。それが4度のワールドチャンピオンの実力なのである。 関連記事:ベッテルはF1を退屈にしているのか?  関連記事:ベッテルとレッドブルがチャンピオンになる理由

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