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2013 Rd.17 アブダビGP観戦記 ベッテル余裕の7連勝

いままでの6連勝中もいろいろな苦難を乗り越えて勝ってきたベッテルだったが、今回は別格の強さを見せつけて、余裕の勝利だった。 唯一の問題点はポールポジションを取れなかったことだが、それもスタートで前に出ることに成功し、後は自分のペースで走りきった。 スタートの動き出し自体はメルセデスの二台の方が良かった。だがハミルトンはレッドブルの二台にふさがれて前に出られない。逆にハミルトンはスペースのあったアウトから1コーナーに飛び込んできたグロージャンにもかわされて、5位に落ちる。 ポールポジションスタートのウェバーはベッテルに比べて動き出し自体は互角だったが、その後の加速で差が出た。さらにベッテルを意識する余りに、寄せようとしてステアリングをきったことで抵抗が増え、加速が鈍りロズベルグにもかわされて、3位スタートとなりポールの有利さをいかせなかった。 ベッテルは誰よりもタイヤを上手く使い上位陣では最後の15周目にタイヤ交換。その時まだタイヤ交換していなかったフェラーリの二台よりも先にコースに戻り、1周もリードラップを失わずにレースをフィニッシュした。レース終了後の2位ウェバーとの差は30秒。これはシンガポールGPの32秒差に次ぐ大差である。ベッテルはその気になればもっと差を広げることもできただろうが、タイヤの寿命を考えてペースを抑えていた。このサーキットは抜きにくいサーキットなので、ベッテルの前に誰かが出るとおもしろくなりそうだったのだが、これでは彼の勝利を防ぐことは誰にもできない。 これでベッテルは2004年にミハエル・シューマッハーが記録した7連勝に並んだ。次の記録はアルベルト・アスカリが1952年から翌年に賭けて記録した9連勝である。そしてベッテルは何もトラブルがなければ残りの2戦を連勝し、歴史の残る9連勝を成し遂げる。それほど別格の速さである。 関連記事:2013 Rd.17 アブダビGP 決勝 ベッテル余裕の勝利

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