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2013 Rd.17 アブダビGP観戦記3 <br>なぜロータスは1ストップにしなかったのか?

ベッテルに対抗できるのは1ストップが可能なロータス勢と予想していたのだが、ライコネンの最後尾スタートで歯車が狂った。 ライコネンは予選終了後のフロアテストに不合格になり、予選タイムを抹消されて、最後尾スタートを余儀なくされた。ライコネンはスタート直後の1コーナーでバン・デル・ガルデと右フロントタイヤが接触。そのままリタイヤとなった。ライコネンはセットアップを変えてピットレーンスタートをする選択肢もあったが、最高速が遅いロータスでは、追い抜きが難しく、レースでは遅くなると判断されて、グリッドからのスタートを選んだ。結果的にこれが裏目に出た。 だがライコネンのスタートはいいとはいえなかった。ケータハムとマルシアのトラクションとロータスのそれを比べた場合、1コーナーまでで4台を抜けた可能性もあったのだが、ライコネンは一台も抜くことができなかった。これが事故の遠因となった。 またグロージャンが1ストップならベッテルにプレッシャーを掛けられるかと思ったのだが、彼は最初から2ストップ作戦を狙い4位でレースを終えた。なぜ彼らは1ストップをしなかったのか。ミディアムのタレはほとんどなく、タイヤのコンパウンドが完全に摩耗した時がタイヤ交換の時期だった。これはできるだけ引っ張っても、タイムを失う可能性が低いということである。 彼らはインドGPで46周を走りきった実績があり、アブダビはインドよりもタイヤへの負荷が低い。彼らが最初のストップを8周目でなく、15周まで引き延ばした場合、残りは「わずか」40周である。しかもグロージャンはウェバーやロズベルグが2回目のタイヤ交換を終えた時点で彼らと14秒のギャップがある2位にいて、長い距離を走ったミディアムでもタイムはコンスタントであった。そして、このコースは前に出るとなかなか抜けない。そう考えるとグロージャンが1ストップを成功させると2位になれた可能性が高い。しかも4位グロージャンと5位アロンソとの差は32秒差もあった。しかもこの差は2回タイヤ交換をした後のタイム差なので、グロージャンが1回ストップを選択すると、その差は1分近くにも広がる。これだと1ストップが失敗しタイヤがダメになってタイヤ交換しても余裕で4位に戻れる。 8周でタイヤ交換後に1ストップに変更しても残りは47周で、インドGPよりわずかに1周多いだけである。彼らには2位の可能性こそあれ、5位の可能性はほぼなかった。彼らが1ストップにしなかった理由がわからない。

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