
レッドブルはこのレースでも攻めたレースを見せた。決勝レースの第1スティントでは10周持たないと予想されていたスーパーソフトでQ2をアタック。ライバルチームが周回数が少ないのを嫌がってソフトタイヤでアタックしたのと違う作戦を選択した。
このタイヤ選択には、ターン1まで900Mあるので、柔らかいタイヤでスタートダッシュを決めてメルセデスをかわしたい思いがあった。実際にはメルセデスとはパワーの差もあるのでスタートで抜くことはできなかった。それでもレッドブルはまだ攻める。
1周目にVSCが入ると、すかさずリカルドをピットにもどしミディアムタイヤに交換。さすがにここから71周のレースを走りきることはできないが、それでも他と同じ事をしていては優勝できないと考えての作戦である。
さらにレース中盤、チームはリカルドに対しフレッシュなタイヤを履くフェルスタッペンを前に行かせるように指示。フェルスタッペンはロズベルグを追撃することができ、レース終盤にフェルスタッペンはロズベルグにアタックできた。
そしてレース後半にソフトタイヤに履き替えたリカルドも最後に追い上げ、ベッテルをかわすことはできなかったがオーバーテイクを試みることができた。
結果的にレッドブルはメルセデスの牙城を崩せなかったし、3位の座もフェラーリのベッテルに奪われた(最終的ベッテルはペナルティーでリカルドが3位)。
レッドブルが通常のソフトタイヤでスタートし、ミディアムにつなぐワンストップ作戦をしていた場合、3位と4位はレッドブルの可能性が高かった。それでも1%でも可能性があるのであれば、メルセデスにチャレンジするレッドブルの姿勢は素晴らしい。
もしこのレース、レッドブルがアグレッシブにいってなければ、退屈なレースになっていたことは間違いない。